1994 Fiscal Year Annual Research Report
Vogt-小柳-原田病における免疫学的発症機序の解明
Project/Area Number |
06671757
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
野呂瀬 一美 信州大学, 医学部・眼科, 助教授 (30156244)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 明彦 長野大学, 医学部・医動物学, 教授 (20135122)
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Keywords | Vogt-小柳-原田病 / 前房水 / フローサイトメトリー / ぶどう膜炎 / 活性化T細胞 |
Research Abstract |
Vogt-小柳-原田病(VKH)は、自己メラノサイトを抗原とする自己免疫疾患であると考えられているが、その詳細な免疫学的解析はなされていない。VKH患者の前房水中には、多くの細胞が遊出してきているが細胞数が極少数のため、これまでの免疫学的手法では解析が困難であった。 今年度は前房水中の細胞を中心に免疫学的解析を加えた。 1.VKH患者の前房水中の細胞および末梢血中のリンパ球を二重染色しflow cytometryを用いて解析したところ、患者末梢血中リンパ球はCD4^+HLA-DR^+細胞が対照健常者より増加していた。また、前房水中のCD4^+リンパ球の割合は末梢血中より増加し、逆にCD8^+細胞の割合は減少していた。前房水中のCD4^+/CD8^+比は末梢血のそれと比較して有意の上昇がみられた。また、前房水中CD4^+HLA-DR^+細胞およびCD4^+CD25^+細胞の割合は末梢血より有意に増加し、CD8^+HLA-DR^+およびCD8^+CD25^+細胞の割合は末梢血との間に差がなかった。前房水中のCD4^+HLA-DR^+細胞の割合はCD8^+HLA-DR^+細胞より著しく高く、CD4^+HLA-DR^+/CD8^+HLA-DR^+比は末梢血より有意に増加していた。 以上、VKHの病態に密接に関与していると思われる。前房水中の細胞を免疫学的手法により解析したところ、VKHの病態形成にCD4^+HLA-DR^+細胞が重大な役割を演じていることが示唆された。 2.VKH患者の前房水中細胞を採取し、ヒトメラノーマ株P-36と混合培養し、P-36特異的細胞傷害性T細胞クローンの確立を試みたが、1ないし2週間でこれらの細胞は死滅するため、クローン確立は現在できていない。 3.前房水中の各種サイトカインは現在測定中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kazumi Norose: "Dominance of activated T cells and IL-6 in agueous bunor in Vogt-Koyanagi-Harada disease" Invest Ophthelmol Vis Sci. 35. 33-39 (1994)
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[Publications] Tiam-Hui Yang: "Enhanced ayto foxicity of IFN-r- Producing CD4^+ cytotoxie T bymphecytes specific for T.gon dii-in ttectid bman melasaol" J Immnol. 154. 290-298 (1995)
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[Publications] Xiao-Chun Wang: "Two-color uytometric analysis of active reod T lymplsuytie in agueous hunor of patients with endogenousvs" Curr Eye Res. 14(in press). (1995)