1994 Fiscal Year Annual Research Report
胎児拍動流ECMOの効果:カテコーラミン及び一酸化窒素系への影響
Project/Area Number |
06671791
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鎌田 振吉 大阪大学, 医学部, 助手 (40161202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥山 宏臣 大阪大学, 医学部, 助手 (30252670)
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Keywords | 胎児 / ECMO / カテコーラミン / 一酸化窒素 |
Research Abstract |
これまでに幼犬を用いたシュミレーション実験を重ね、本実験に着手してきた。当初、心拍出量の測定には気管チューブ先端に探索子を有する超音波流量計の使用を予定していたが、測定値の再発現性にやや難点があり、胸骨正中切開の上、直接大動脈に探索子を装着する方法に変更した。心拍出量の測定方法を変更することで、胸部切開を必要とすることになったが、当初心配された出血の影響も比較的少なく、正確に上行大動脈血流量を測定が可能となった。また肺動脈及び動脈管に探索子を装着することで、これらの血流量の測定も可能となった。本実験では週令120-130日の妊娠シバ山羊4頭に帝王切開を行い、その胎仔各2頭にそれぞれ定常流及び拍動流VA-ECMOを100ml/kg/min.の流量にて6時間行った。心拍数,動脈圧,中心静脈圧,心拍出量,腎血流量,腎組織血流量をモニターしながら,経時的に各部位で採血を行った。振動流ECMO実験群では定常流ECMO実験群に比し動脈圧,心拍出量,腎血流量,腎組織血流量の増加を認めた。実験開始3時間後よりL-NMMAを投与したが,両群とも動脈圧の上昇,心拍出量の低下,腎血流量及び腎組織血流量の低下を認めた。ECMO終了後に動物を犠死せしめ,頭蓋内出血の有無を検索したところ、拍動流群では出血を認めなかった。またECMO施行中に採取した血液中のカテコラミン濃度を測定する予定であったが、震災により測定機器が破損し、現在まで結果が得られていない。
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