1994 Fiscal Year Annual Research Report
上皮基底膜のlamina lucidの中のHSPG-特に上皮脱落と上皮再生時における解析
Project/Area Number |
06671822
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
大沢 得二 岩手医科大学, 歯学部, 講師 (00103747)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神尾 雅彦 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (50254785)
陳 榮光 岩手医科大学, 歯学部, 助手 (00244939)
藤村 朗 岩手医科大学, 歯学部, 助教授 (80173459)
野坂 洋一郎 岩手医科大学, 歯学部, 教授 (60048379)
|
Keywords | 基底膜 / 再生 / 半接着斑 / anchoring fibril / 表皮 / HSPG / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
皮膚に凍結・融解処理を施して3日後、表皮は基底膜を真皮の上に残して浮き上がり、水泡状を呈した。透過電顕的には,lamina lucida中の物質と構造は、表皮細胞から離れ,lamina densaの上に残っていることが観察された。lamina lucida中の物質は、特に半接着斑直下の部分において多く、電子密度が高く観察された。透過型電子顕微鏡用の切片上で抗HSPG抗体と、コロイダル・ゴールドで標識した二次抗体で反応させると、半接着斑直下のlamina lucidaに特に強い反応を観察した。同時にHSPGは基底膜の真皮側のanchoring fibrilの基部、および、anchoring fibril上にもコロイダル・ゴールドが乗っているのが観察された。半接着斑部以外のlamina lucidaにおいても、網状構造は表皮脱落後も保存されていると思われ、コロイダル・ゴールドが観察できた。lamina lucidaの網状構造の構成にHSPGが関与していることが考えられる。再生表皮細胞は、古いlamina densaに密着することなく、ある程度の距離を保っていた。この事は表皮脱落後に残ったlaminalucidaの網状構造の上を再生表皮細胞が移動していたことを示している。再生表皮細胞は古い基底膜と再び半接着斑を形成するが、その位置がかつて半接着斑が存在していた位置なのか、全く新しい場所なのかについては今後、免疫組織化学的に検索を続けて行くつもりである。
|