1995 Fiscal Year Annual Research Report
口腔粘膜上皮の角化過程でのEGFの役割とケラチン分子種の態様に関する免疫組織化学
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06671840
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
岩崎 信一 日本歯科大学, 新潟歯学部, 講師 (70147833)
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Keywords | 舌粘膜 / 形態形成 / EGF / ケラチンサブユニット / 免疫組織化学 / ポリクローナル抗体 / モノクローナル抗体 / 胎児 |
Research Abstract |
1.ラット・マウス胎児(ラット:胎齢12日、16日;マウス:胎齢15日)、出生直後、生後7、14、21日目の舌について形態形成過程を走査電顕・光顕・透過電顕によって観察した。当初、もっと早期の胎児についても試料採取、観察を予定していたが、胎児舌試料があまりに小さく、識別が難しいため、前述の胎齢のものについて観察した。光顕での観察は、全てエポン樹脂包埋の準超薄切片を用いた。 2.1と同種、同時期の舌試料において、EGF、に対する免疫組織学的検討をPolyclonal抗体(2種類;抗ヒトEGF、抗マウスEGF)とMonoclnal抗体(2種類;抗マウスEGF E5、抗マウスEGF F5)を用いて光顕レベルで継続中である。今回用いたEGFおよびKeratinの免疫組織化学染色に関しては、予備的な観察から、Paraffin包埋試料とエポン包埋試料の間で、若干の染色性の強弱はあるものの、本質的な差異は認められていない。 3.1、2と同種、同時期の舌試料において、各種のKeratin蛋白に対する免疫組織学的検討をPolyclonal抗体(1種類;抗ヒト上皮Keratin)とMonoclonal抗体(6種類;抗ヒトKeratin 8、10、13、14、18、19)を用いて光顕レベルで行った。2、3とも試料の固定、免疫組織化学染色は、当初の計画通り4%paraformaldehyde固定とABC法を用いたが、検出感度は良好であった。 4.得られた結果については、現在解析を行っているが、現時点での印象としてはラットとマウスではEGF免疫染色の染色性に差異があるように思われる。EGFの出現が確認されるラットでは、EGFの出現は胎齢によって異なる可能性が大きい。また、それに伴って、上皮におけるKeratin subunitの分布状態も変化するように思われる。しかし、詳細については、電顕レベルの免疫組織化学的検討を考え合わせた上で判断する必要がある。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Shin-ichi Iwasaki et al.: "Fine structurs of the dorsal lingual epithelium of the juvenile Hawksbill turtle, Eretmochelys imbricata bissa." The Anatomical Record. 244(in press). (1996)
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[Publications] Shin-ichi Iwasaki et al.: "Three-dimensional ultrastructure of the surface of the tongue of the rat snake, Elaphe climacophora." The Anatomical Record. 244(in press). (1996)
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[Publications] Shin-ichi Iwasaki et al.: "Ultrastructural study of the dorsal lingual epithelium of the Asian snail-eating turtle, Malayemys subtrijuga." Annals of Anatomy. 178(in press). (1996)
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[Publications] Shin-ichi Iwasaki et al.: "Histological and ultrastructural study of the lingual epitheluim of the juvenile Pacific ridley turtle, Lepidochelys olivacea(Chelonia, Cheloniidae)." Annals of Anatomy. 178(in press). (1996)