1994 Fiscal Year Annual Research Report
軟骨細胞に特異的に発現するコンカナバリンA受容体の構造と生理的機能の解析
Project/Area Number |
06671859
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
笛吹 恵美子 広島大学, 歯学部, 助手 (50203518)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 幸夫 広島大学, 歯学部, 教授 (10112062)
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Keywords | 軟骨細胞 / P76 |
Research Abstract |
軟骨細胞の分化成熟の制御機構において76KDaのConA結合蛋白が担う生理的機能を解明するために、本年度は特にこの蛋白のcDNAクローニングを行なって一次構造を決定することを主目的として行ない,以下の成果が上がった。 1.内部アミノ酸配列の決定 ウサギ肋軟骨から膜蛋白を調整し,WGカラム,ConAカラムで部分精製したサンプルをFPLCで精製した。一部をカルボキシメチル化後,トリプシン処理を行ないスマートシステムでペプチド断片を分離し,アミノ酸シーケンスを行なった。その結果,4種のフラグメントから内部シーケンスの情報がわかりメラノトランスフェリンとのホモロジーが高かった。 2.抗体作製 精製した残りの蛋白をマウスに免疫し抗体を作った。これは今後の実験に使用する予定である。 3.cDNAクローニング 内部アミノ酸配列の結果から4コのPrimerを作製しPCRで増幅した結果680bpのPCR産物が得られた。これをTAベクターに組み込みプローグとして使用し、ウサギ肋軟骨のcDNAライブラリーをスクリーニングして数回のクローンを得た。現在cDNAシーケンスを行なっているところである。 4.ウエスタンブロッティングで臓器分布を調べた結果,P76は軟骨細胞に特異的に存在することを示した。 5.軟骨細胞をP76抗体で染色し,共焦点レーザー顕微鏡で観察したところ,細胞膜に存在する蛋白であることが確認された。 本年度の研究成果は日本生化学会(1994年9月於大阪)において発表し,現在論文投稿中である。
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Research Products
(1 results)