1995 Fiscal Year Annual Research Report
口腔癌に対する外部照射併用組織内照射の臨床的放射線生物学的研究
Project/Area Number |
06671898
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Research Institution | Osaka Dental University |
Principal Investigator |
清水谷 公成 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80121820)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四井 資隆 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20167026)
仁木 寛 大阪歯科大学, 歯学部, 助手 (20164527)
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Keywords | 口腔癌 / 放射線治療 / ^<198>Auグレイン |
Research Abstract |
口腔領域の悪性腫瘍に対しては根治性、機能維持および形態保存の目的から放射線治療が選択される場合が多く、集学的治療としてもその役割は極めて大きい。そこで大阪歯科大学付属病院に来院した口腔癌患者を対象に放射線治療成績を分析するとともに外部照射併用組織内照射群におけるTotal dose、外部照射と組織内照射とのTime interval、組織内照射におけるTarget areaが局所制御にどのように関わっているかを検討した。 (結果) 1.1985年1月〜1994年4月までに組織内照射(^<198>Auグレイン)が施行された口腔癌患者は45例であった。内訳は口底癌26例、舌癌6例、中咽頭癌5例、下顎歯肉癌4例、上顎洞癌3例、硬口蓋癌1例、臼後三角癌1例であった。全体の局所制御率はT1:80%(20/25)、T2:59%(10/17)、T3-T4:1/3であった。また外部照射併用組織内照射(^<198>Auグレイン)18例の局所制御率は72%(13/18)であった。この場合の外部照射線量の中央値は30Gy、組織内照射における7日間線量の中央値は6889cGy、永久線量中央値は8253cGyである。但し、我々が目標とする^<98>Auグレインの7日間線量は6889cGy、永久線量は8300cGyである。 2.外部照射併用組織内照射18例のうち7例は外部照射と組織内照射とのtime intervalが21日以下で7例全例が局所制御された。一方、残り11例(time intervalが22日以上)の局所制御率は55%(6/11)と低値であった。この場合の組織内照射の7日間線量中央値は6068cGy,永久線量中央値は7310cGyであった。組織内照射(^<198>Auグレイン)単独例におけるtarget areaと局所制御との関係では原発巣4cm^2未満の局所制御率が83%(5/6)であるのに対して、4cm^2以上では63%(5/8)であった。 以上の結果から口腔癌に対する外部照射併用組織内照射を治療方針とした場合(適応例)には、外部照射後の組織内照射までの期間は出来る限り短期間に(21日までに)行う必要があると考えられた。
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