1994 Fiscal Year Annual Research Report
インプラント上部構造と天然歯の咬合力負担時の咬合接触に関する研究
Project/Area Number |
06671958
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
古谷野 潔 九州大学, 歯学部, 講師 (50195872)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
築山 美和 九州大学, 歯学部, 助手 (30253462)
築山 能大 九州大学, 歯学部, 助手 (10236870)
末次 恒夫 九州大学, 歯学部, 教授 (60013992)
|
Keywords | 咬合力分布 / 咬合接触部位 / インプラント / 筋電図 |
Research Abstract |
咬合力分布解析表示ソフト(オクルーザー)と咬合力測定フィルム(プレスケール)による咬合力解析システムを構築した。本研究計画に先立ち、測定法ならびに測定システムの検定を行う必要があった。まず、測定術式の統一を計ることを目的に、正常な被験者を用いて、術者の技量を含めた測定フィルムの口腔内挿入手順、挿入位置などの技術的な検討を行った。次に最大筋活動時の測定フィルム発色の再現性の検討を行い、さらに筋電図計測システムを用いて筋活動の規定を行い、筋活動の変化に応じた咬合力測定結果を分析した。その結果、測定フィルムの発色限界を含めたシステム自体の測定限界、誤差、筋活動との相関性を把握することができ、本研究目的に対するシステムの信頼性と方法論の妥当性を得ることができた。こういった予備実験と並行して、インプラント埋入も進んでおり、上部構造装着患者の咬合力分布解析も開始することができた。特に筋活動の変化に応じたインプラント部と天然歯の咬合力分布の違いについて、興味あるデータを収集した。このデータは、咬合力負荷時のインプラントと天然歯の挙動の違いに関する貴重な情報であり、上部構造に与える咬合支持形態に新たな知見を提供する可能性をもっている。今後、測定数をさらに増やし、臨床診査結果も併せ、総合的に解析することにより、インプラント上部構造の咬合接触関係の把握、さらに歯牙の欠損状態に対応したインプラント上部構造の付与方法の確立に努める予定である。
|