1995 Fiscal Year Annual Research Report
〈フィチン酸-フッ化第一錫〉プライマーの齲蝕抑制効果の検討
Project/Area Number |
06671974
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
平林 茂 鶴見大学, 歯学部, 講師 (30121130)
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Keywords | 抗齲蝕性 / 歯質前処理剤 / プライマー / フィチン酸 / フッ化錫 / 再石灰化 |
Research Abstract |
1.人工齲蝕試験による各処理歯質の齲蝕抑制効果の評価 抜去牛歯に5級の規格窩洞(5mmφx 2mm)を形成し、グラスアイオノマーセメントで修復した試料と本プライマーで処理後コンポジットレジンで修復した試料の人工齲蝕試験を行なった。エナメル質側窩縁およびセメント質側窩縁の齲蝕抵抗層の幅から齲蝕抑制効果を評価した。その結果、フッ素徐放性のあるグラスアイオノマーセメントでは、エナメル質側窩縁に100μm弱の齲蝕抵抗層が観察されたのに対し、本プライマー処理コンポジットレジン修復歯では数μm程度であり、その齲蝕抑制効果を立証することができなかった。そこで、現在、通常の酸処理剤であるリン酸処理後、コンポジットレジン修復を行なった場合の人工齲蝕試験を追加し、それとの比較実験を行なっている。さらに、フィチン酸処理のみとの比較および本プライマー処理後フッ素徐放性を有するグラスアイオノマーやフィッシャーシ-ラントで修復した場合との比較試験を行ない、最終的な結論を得たいと考えている。 2.エナメル質平滑面での細菌繁殖阻止円からの抗齲蝕性の評価 前述の人工齲蝕試験の成績がまだはっきりしないので行なっていない。しかし、もしかするとこの試験で明瞭な差が現れるこもと期待されるので、今後検討したいと考えている。
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