1995 Fiscal Year Annual Research Report
Bioactive(生体活性)な新素材Diopsideコーティング人工歯根の研究
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06672024
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Research Institution | TOKYO DENTAL COLLEGE |
Principal Investigator |
矢島 安朝 東京歯科大学, 歯学部, 講師 (10183667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久田 和男 TDK(株), 基礎材料研究所, 工学修士
野間 弘康 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (40085791)
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Keywords | インプラント / ディオプサイド / 生体材料 / バイオアクディブ |
Research Abstract |
平成7年度は、人工歯根の埋入後上部構造を装着し観察を行った。平成6年度までの研究実績より、(1)Diopside埋め込み人工歯根、(2)チタン人工歯根、の2種類について比較・検討した。 Diopside埋め込み人工歯根は、8週後には完全に新生骨による骨結合を得られるため、上部構造の装着はこの時期とし、上部構造装着後4週例について観察した。 (1)Diopside埋め込み人工歯根では、著名な新生骨の形成が認められ、特にDiopside顆粒を選択するように類骨が形成され骨とインプラント体が結合していた。骨髄腔は新生骨により満たされ狭小化が進んでいた。 (2)チタンインプラントでは、新生骨の形成が認められる部位もあるが、その量は少なく骨結合も一部の部位で認められるのみであり骨とインプラント体との間には空隙が見られた。 現在までの結果より考察として、 1 両インプラント周囲には機能圧を加えることにより、その刺激が骨の機能的なリモデリングを促進し活発な造骨機転が働いたと思われた。 2 機能下における造骨機転は、Diopside埋め込み人工歯根の方が早期に活発に起こり、機能圧により一部失われた骨結合も早期に回復する可能性が示唆された。 3 Diopside顆粒の崩壊、脱落、溶出は認めなかった。 以上よりDiopside埋め込みインプラントは、非機能下において優れているだけでなく、機能圧下においても骨結合の面において優れたインプラント材料であることが明確となった。平成8年度以降はさらに週例を重ね、長期経過後について検討する。
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