1995 Fiscal Year Annual Research Report
口腔乾燥症、シェ-グレン症候群患者における口腔粘膜の表面温度、直上湿度の解析
Project/Area Number |
06672026
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Research Institution | TOKYO DENTAL COLLEGE |
Principal Investigator |
野々山 進 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (80172807)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤島 浩 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (80199314)
森本 光明 東京歯科大学, 歯学部, 助手 (90174458)
坪田 一男 東京歯科大学, 歯学部, 助教授 (40163878)
片桐 重雄 東京歯科大学, 歯学部, 教授 (70085752)
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Keywords | 口腔乾燥症 / シェ-グレン症候群 / 表面温度 / 直上湿度 |
Research Abstract |
口腔乾燥症患者28名、シェ-グレン症候群患者21名、健常者35名に対して、口腔粘膜の表面温度測定、直上湿度の解析を行った。 表面温度は、最低温度に達するまでの時間・温度差により、次に3つに分類した。つまり、M型:温度差が2℃未満、L型:温度差が2℃以上で、最低温度までの時間が80秒以上、N型:温度差が2℃未満、L型:温度差が2℃以上で、最低温度までの時間が80秒未満である。シェ-グレン症候群患者では35%がM型、40%がL型、口腔乾燥症患者ではM型30%、L型25%、健常者では70%がN型であった。 直上湿度は、シェ-グレン症候群患者では4.64±1.41(10^<-7>g/m^2・h)、口腔乾燥患者では5.81±1.71、健常者では7.61±1.31とシェ-グレン症候群患者において有意に低値を示した。 直上湿度と他の口腔乾燥パラメータとの比較を行った。口唇腺生検との比較では、glade0・1で6.16±1.47、glade2・3で4.24±1.44とgladeが高くなると有意に直上湿度の低下がみられる。唾液腺シンチグラフィーとの比較では、耳下腺はそれほどではないが、顎下腺の最大分泌量と相関性がみられた。また、ガムテストとの比較では、相関性はみられなかった。 以上より、口腔粘膜の表面温度測定、直上湿度は簡便で有効な手段であり、直上湿度は良く安静時の唾液腺の機能を表していることが分かった。
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[Publications] 野々山進: "ドライアイ患者における口腔乾燥について" 日本口腔外科学会雑誌. 38. 2225-2226 (1992)
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[Publications] 野々山進: "シェ-グレン症候群患者における口内苦痛度とその要因について" 日本口腔診断学会雑誌. 7. 443-444 (1992)
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[Publications] 野々山進: "ドライアイ・シェ-グレン症候群患者における口唇腺・涙腺の生検所見の比較検討" 日本口腔科学会雑誌. 43. 862-863 (1994)
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[Publications] Nonoyama, S: "Clinical significance of autoantibodies in Sjogren' s syndrome." Journal of Dental Research. 74. 504- (1995)
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[Publications] 野々山進: "口腔乾燥症、シェ-グレン症候群患者における口腔粘膜の表面温度、直上湿度の解析 第1報 測定法とその有用性" 歯科学報. 95. 619-620 (1995)
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[Publications] Nonoyama, S: "A newly developed system for measuring saliva evaporation." Journal of Dental Research. (発表予定). (1996)
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[Publications] 野々山進: "Ocular Surfaceの診断と治療 B-2 検査" メディカル葵出版, 9 (1993)
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[Publications] Nonoyama, S: "SJOGREN' S SYDROME-STATE OF THE ART" KUGLER PUBLICATION, 3 (1993)