1996 Fiscal Year Annual Research Report
歯の交換に関する因子の解明(とくにプロスタグランディンの影響について)
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06672057
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
有田 憲司 徳島大学, 歯学部, 助教授 (20168016)
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Keywords | 歯の交換 / 歯根吸収 / 歯根吸収組織 / プロスタグランディン / インドメサシン / ウサギ |
Research Abstract |
本研究は、ウサギの上顎乳切歯の歯根吸収の開始期から脱落期までのPGE_2産生の動態を知り、プロスタグランディンの乳歯歯根吸収への関与について解明する目的で、62羽の仔ウサギを用いて歯根吸収前期(生後5日目)、歯根吸収初期の発動期(生後9日目、13日目)、歯根吸収の休止期(生後17日目、21日目)および乳歯脱落期(生後25日目)のいわゆる歯根吸収組織と対照とする口蓋粘膜組織に含まれるPGE_2量をRIA法により検索するとともに、インドメサシン投与による影響についても検討し、以下の結果を得た。 1.歯根吸収組織のPGE_2含量(pg/mg湿重量)は、9日目(3751±2454)、13日目(748±504)および25日目(1520±398)が、5日目(446±419)、17日目(180±19)および21日目(253±128)より有意に増加していることが認められた。 2.歯根吸収組織と口蓋粘膜組織とのPGE_2含量を比較した場合、9日目および13日目において歯根吸収組織のほうが有意に高いことが認められた。 3.5日目を除いた全ての時期において、インドメサシンを投与すると歯根吸収組織および口蓋粘膜組織のPGE_2含量は有意に減少することが認められた。 以上の結果より、多数の破歯細胞が出現する歯根吸収の活動期には、歯根吸収組織に特異的にPGE_2が多量に生合成されていることが明らかとなり、プロスタグランディンが歯根吸収にchemical mediatorとして関与していることが示唆された。
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