1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06672067
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Research Institution | Showa University |
Principal Investigator |
尾本 和彦 昭和大学, 歯学部, 講師 (70160942)
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Keywords | 姿勢 / 呼吸サイクル / 嚥下 / 咀嚼 |
Research Abstract |
本実験では健常成人を用いて(1)脈波,(2)SpO_2,(3)脈拍数,(4)呼吸波(胸部)(5)呼吸波(鼻)(6)EMG(側頭筋),(7)EMG(舌骨上筋群)の7項目について同時記録を行い,以下の内容を検討した。方法は被検者を歯科用ユニットに座らせ,(1)体幹角度90°,頸部安静位(通常の食事姿勢)=90/rest,(2)体幹角度90°,頸部後屈位(天井を見上げた姿勢)=90/post,(3)体幹角度180°,頸部安静位(水平位で頸部は前傾)=180の3つの姿勢変化を加えた。計測は安静状態,食品としては半固形食としてヨ-グルト(1回約7ml),液体としてお茶(同量),悪咀嚼食品としてカシューナッツ(1粒)をそれぞれ摂取した状態で行った。ヨ-グルトとお茶は嚥下時のみ,ナッツは咀嚼と嚥下時の状態を記録した。結果:安静時において姿勢を変えることによって呼吸波のサイクル(吸気と呼気を合わせた時間)がどのような影響を受けるかを調べた。被検者によって姿勢が呼吸サイクルに及ぼす影響は異なり,90/restを基本姿勢とした場合,90/postや180と無理な姿勢ととることによって呼吸サイクルが長くなるケースや逆に呼吸サイクルが短くなるケースが認められた。しかし,いずれの場合でも姿勢の変化がSpO_2の値に影響を与えることはなかった。また,呼吸サイクルに及ぼす食物嚥下時の影響や呼吸サイクルに及ぼす嚥下と姿勢の影響についても調べてみたが被検者によって結果は異なり,はっきりとした特徴を見いだすことはできなかった。今後は同一被検者について繰り返し測定を行いさらに検討を進めていく予定である。
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