1994 Fiscal Year Annual Research Report
α-クロロスルフィドを用いる新規炭素-炭素結合形成反応
Project/Area Number |
06672127
|
Research Institution | Kyoto Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
石橋 弘行 京都薬科大学, 薬学部, 助教授 (70028869)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 正澄 京都薬科大学, 薬学部, 教授 (30028857)
|
Keywords | α-クロロスルフィド / アルミナ / β-ラクタム / ピロリジノン / エトスクシミド / インドール / 環化反応 |
Research Abstract |
α-クロロスルフィドを用いる炭素-炭素結合生成反応に関する研究の一環として,今回,四塩化スズ等ルイス酸を用いない反応について検討を行った。その結果,以下の見地を得た。 1.α-クロロスルフィドのアルミナ触媒反応:α-クロロ-α-シリルスルフィドがアルミナカラム内でインドールと反応し,3-(trimethylsilylmethyl)indoleを与えることを見出した。 2.α-クロロスルフィドの無触媒オレフィン環化反応:窒素原子上にビニル基を有するα-クロロ-α-チオアセトアミドが,触媒を用いることなく室温または加熱条件下で環化反応を行うことを見出した。すなわち, (1)ビニル基末端に2つのフェニルチオ基を有するN-ビニル-α-クロロ-α-メチルチオアセトアミドは,4-exo-trig型環化反応を起こして,3-methylthio-4-〔bis(phenylthio)methylene〕-2-azetidinoneを与えた。 (2)ビニル基末端に1つのフェニルチオ基またはフェニル基を有するアミドは,5-endo-trig型環化反応を起こして,3-methylthio-4-substituted-5Η-pyrrol-2(lH)-oneを与えた。 (3)ビニル基末端に2つのフェニル基またはアルキル基を有するアミドも,5-endo-trig型環化反応を起こして,5-hydroxy-3-methylthio-4,4-disubstited-2-pyrrolidinoneを与えた。本反応は抗てんかん薬エトスクシミドの合成に反応することができた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] 石橋弘行: "Synthesis of (Indol-3-ylmethyl)trimethylsilanes by Means of Alumina-Mediated Alkylation of Indoles with α-Chloro-α-Silylsulfides" Synth.Commun.23. 2381-2387 (1993)
-
[Publications] 石橋弘行: "Uncatalyzed Cationic Olefin Cyclizations of N-Vinylic α-Chloro-α-Thioacetamides.Formation of β- and γ-Lactams" Tetrahedron. 51(印刷中). (1995)