1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06672139
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
高橋 哲郎 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授 (90133769)
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Keywords | Ectothiorhodospra halophila / Halobacterium halobium / Halobacterium salinarium / ISH / sensory vhodopsin / phoborhodopsin |
Research Abstract |
(1)今年度新たに、Ectothiorhodospira halophilaの培養を開始し、走性に変異の見られるクローンを多数選択のできる系を確立した。この菌は培養を開始した当初は通性嫌気性と思われていたが、他研究室から菌体を譲り受け、単一のクローンを得ようとしたときに問題が生じた。すなわち、この菌の性質は絶対嫌気性であり、通常の培養の際は、他種の好気性菌との共存によって嫌気的条件が保たれていたのである。この問題点を克服するために培養方法を改良し、単一クローンを得られる系を確立した。 (2)古細菌、真性細菌を問わず、細菌界に普遍的に存在する走化性に関するトランスジューサ-蛋白質の遺伝子のなかで高い相同性を持つ領域のプライマーを合成し、PCRによる探索を行なった。この結果、高度好塩菌Halobacterium salinariumでは、これまで、報告のない新たな配列、EQTNMLALNANIEAALAGSARを相同性領域に持つ、新たなトランスジューサ-蛋白質をコードすると思われるDNA塩基配列を得ることができた。 (3)また、高度好塩菌Halobacterium salinariumでは、既によく性質の調べられているセンサり-ロドプシン(sR)の発現が、我々の既に得ている変異株blの中で、どのように抑えられているかを検討した。その結果ISH2と見られる約500bpの挿入配列が、HtrI遺伝子のHCD領域下流かつsR遺伝子のC‐ヘリックス上流の部分に挿入され、不活性化されていることが判明した。また、このことを利用して、新たな遺伝子の部分配列の決定に成功した。この配列はpRおよびHtr IIの両者をコードする遺伝子の可能性が高い。
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