1995 Fiscal Year Annual Research Report
動物細胞メッセンジャーRNAの分解機構に関する研究
Project/Area Number |
06672167
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
廣瀬 聖雄 千葉大学, 薬学部, 教授 (40009163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
懸川 友人 千葉大学, 薬学部, 講師 (80169391)
熊谷 宏 千葉大学, アイソトープ総合センター, 助教授 (40092051)
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Keywords | ラット肝臓 / リボヌクレアーゼ / 血小板由来成長因子 / 血管平滑筋細胞 / 5′非翻訳領域 / オープンリーディングフレーム / mRNA安定性 / 基質特異性 |
Research Abstract |
熊谷宏:配列特異的リボヌクレアーゼの精製 ラット肝臓の細胞質画分より分子量16kDaおよび13kDaのRNaseを、他のRNase活性の混入がなくなるまで精製し、研究代表者の廣瀬聖雄に供した。前者の基質特異性はpoly(C)>酵母RNA>poly(U)であり膵臓型RNaseの特徴を示していた。一方、後者の基質特異性はpoly(U)>酵母RNA>poly(C)であり、血漿型RNaseの特徴を示した。 廣瀬聖雄および懸川友人:インタクトmRNAの安定性と配列特異的リボヌクレアーゼ活性の関連 細胞の成長及び遊走に関わっている血小板由来成長因子(PDGF)A鎖mRNAの配列特異的な切断が予想される領域を、ラット培養血管平滑筋細胞を用いて検討した結果、同mRNAの5′非翻訳領域に存在するオープンリーディングフレームの停止コドン付近がその候補として示唆された(懸川友人)。研究分担者の熊谷宏が精製した配列特異的リボヌクレアーゼを作用させ、PDGF‐AmRNAを分解させたところ、精製した標品では配列特異的分解は観察されなかった。このことから、細胞質中でのmRNAの特異的分解には未知の因子が更に必用であることが示めされた。一方、ノースウェスタンブロット法を改良した活性測定では細胞質蛋白質を用いた場合に配列特異的分解が観察されたことから、本法が配列特異的RNA分解の検出法として利用可能であることが示唆された(廣瀬聖雄)。
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