1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06672194
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
小野嵜 菊夫 名古屋市立大学, 薬学部, 教授 (20101313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧井 猛将 名古屋市立大学, 薬学部, 助手 (80244573)
林 秀敏 名古屋市立大学, 薬学部, 助教授 (80198853)
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Keywords | インターロイギン1 / インターロイキン1レセプター / 細胞増殖 / シグナル伝達 / ポリアミン |
Research Abstract |
IL-1に抵抗性ヒト.メラノーマ細胞株(A375-5)にヒトI型IL-1RcDNAをトランスフェクトさせ、IL-1に感受性を獲得したクローンを用い、IL-1の増殖阻害に至るシグナル伝達系を解析した。昨年までにIL-1処理により、ポリアミン合成酵素ODC活性が低下し、ODCの蛋白量も減少することが明らかとなった。本年度は以下のことが明らかとなった。 (1)ODCのmRNA発現レベルは変化しなかった。(2)ODCに結合し、活性を抑制すると共に、ODCの分解を促すアンチザイム(AZ)のmRNA発現量が、IL-1処理により増加した。(3)AZ活性、(ODC活性の抑制)が、IL-1処理細胞の抽出液中に見出された。(4)AZの転写が増加した。(5)ヒトAZcDNAをクローニングし、AZのアンチセンスを発現させることにより、IL-1の増殖抑制活性とODCの活性低下が阻害された。従って、IL-1はAZの転写を増加させ、その結果ODCの分解が促進され、細胞内ポリアミン量が減少し、増殖が止まると結論できた。 IL-1感受性クローンA375-6を長期培養することにより、IL-1に耐性化したクローンを得、耐性化機構を解析した。耐性クローンは、恒常的にIL-1αを産生しているので、感受性クローンにIL-1αの発現ベクターを、耐性クローンにIL-1αアンチセンス発現ベクターをトランスフェクトさせたが、いずれもIL-1に対する感受性に変化は見られなかった。従って、IL-1の発現のみでは耐性化には不十分であることが明らかになった。 ヒト、線維芽細胞株TIG-1を用い、I型、IL-1R発現制御におけるチロシンキナーゼの関与について調べた結果、IL-1Rの恒常的な発現には、チロシンキナーゼが関与していることが明らかとなった。また、Herbimycinは、IL-1RのmRNAの不安定化を誘導し、mRNAの量を減少させることによってレセプター数を減少させること、Genestatinは、転写以後の過程を抑制していることが示された。 マウスにエンドトキシンやIL-1を投与して、各臓器におけるIL-1R(Type I)mRNAの発現量を調べた。その結果、肝臓においてmRNA発現量の著しい増加が認められ、それは内因性のIL-1やIL-6が重要な役割を果たしていることが明らかになった。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] A.Takeuchi,T.Miyamoto,K.Yamaji Y.Masuho,M.Hayashi,H.Hayashi,K.Onozaki: "A human ergthrocyte-deriued guouth promoting factor caith a caide target cell spectrum:Identification as catalase." Cancev Research. 55. 1586-1589 (1995)
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[Publications] D.Yang,H.Hayashi,Y.Hiyama,T.Takii,K.Onozaki: "Translection of human melanoma cells with type I interleukin 1(IL-1)receptor cDNA vendered them IL-1 vesponsive and reuealed the importance of ODC activity down-rogulation in IL-1 induod grouth in wgtion." Journal of Biochemistry. 118. 802-809 (1995)
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[Publications] T.Takii,N.Niki,D.Yang,H.Kimura,A.Tto,H.Hayashi,K.Onozaki: "Type I and II interferons up-regulate functional type I interleukin 1 receptov in a Ruman fibroblast cell line TIG-1." Journal of Interferon and Cytokine Reseavch. 15. 1065-1072 (1995)
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[Publications] S.Ito,H.Hayashi,N.Watanabe,Y.Kobayashi,T.Takii & K.Onozaki: "Interleukin 1(IL-1)production is not oscential for acquined resistance of human melanona cells A375 to anti-proliferative effect of IL-1" International Journal of Cancev. (in press). (1996)
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[Publications] D.Yang,T.Takii,H.Hayashi S.Ito,M.Hayashi & K.Onozaki: "Molewlar cloning of human antizyme cDNA" Biochemistng and Molecular Biology Internatioral. (in press). (1996)