1995 Fiscal Year Annual Research Report
新規カルボニル基代謝酵素(MALDO及びMALCO)の構造と機能解析
Project/Area Number |
06672208
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Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
山本 郁男 北陸大学, 薬学部, 教授 (50069746)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宇佐見 則行 北陸大学, 薬学部, 助手 (60257483)
松永 民秀 北陸大学, 薬学部, 講師 (40209581)
渡辺 和人 北陸大学, 薬学部, 助教授 (30113038)
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Keywords | アルコール / アルデヒド / オキシゲナーゼ / カンナビノイド / クローニング / MALCO / MALDO / P450 |
Research Abstract |
新規カルボニル基代謝酵素Microsomal Aidehyde Oxygenase(MALDO)及びMicrosomal Alcohol Oxygenase(MALCO)の構造と機能解析に関する研究に関して、平成7年度は以下の点を解明した。 1)デキサメサゾン処理マウス及び未処理ニホンザル肝ミクロソームより、MALCOの主要な酵素としてP450MDX-B及びP450JM-Eをそれぞれ精製し、その酵素化学的性質及びN末端アミノ酸配列の比較から、いずれも3A Subfamilyに属するP450であることを明らかにした。また、マウスのcDNAライブラリーよりP450MDX-Bと推定されるcDNAをクローニングし、その一次構造を明らかにした。その結果、このcDNAは3A Subfamilyに属するP450であることが明らかとなった。さらに、MALDOの主要な酵素であるCYP2C29との相同性は30%以下であり、MALDOとMALCOを触媒するP450分子種の一次構造はかなり異なることが明らかとなった。 2)Cyp2c29のcDNAを発現ベクターpCMV4に挿入し、cos細胞にて発現すべく現在検討中である。また、129/J雄マウス肝cDNAライブラリーよりCyp2c-29をプローブとしてCYP2C29のalleic variantと考えられるクローンを得た。このものは全長1781bpであり、Cyp2C29と比較して、N末端アミノ酸を欠失していた。また、全塩基配列中7塩基の置換があり、アミノ酸については(106 Ile-104Met)の1アミノ酸の置換が認められた。これはマウス系統差によるものと推察された。 3)マウス肝ミクロソーム中のMALDOは食品添加物、着香料のアニスアルデヒド、ピペロナール、α-n-アミルシンナムアルデヒド、バニリン等を基質とし、幅広くアルデヒド類の代謝に関与することを明らかにした。
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[Publications] I. Yamamoto: "Recent Advances in the Metabolism of Cannabinoids" Int. J. Biochem. Cell Biol. (Mini Review). 27. 741-746 (1995)
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[Publications] I. Yamamoto: "A Nobel Metabolite, an Oxepin Formed from Cannabidiol with Guinea-pig Hepatic Microsomes" J. Pharm. Pharmacol.47. 683-686 (1995)
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[Publications] K. Watanabe: "3,4,5-Trimetoxyphenylacetaldehyde, an Intermediate Metabolite of Mescaline, Is a Substrate for MALDO in the Mouse Liver" Biol. Pharm. Bull.18. 696-699 (1995)
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[Publications] K. Watanabe: "Involvement of CYP2C in the Metabolism of Cannabinoids by Human Hepatic Microsomes" Biol. Pharm. Bull.18. 1138-1141 (1995)