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1994 Fiscal Year Annual Research Report

繰り返し脳虚血による空間認知障害とラジカルスカベンジャーの改善作用

Research Project

Project/Area Number 06672284
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

岩崎 克典  福岡大学, 薬学部, 助手 (10183196)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 藤原 道弘  福岡大学, 薬学部, 教授 (10091331)
Keywordsrepeated ischemia / spatial cognition / microdialysis / acetycholine
Research Abstract

本研究は脳虚血による神経細胞死と空間認知障害の発現機序を明らかにするために、繰り返し脳虚血によっておこる行動変容と海馬からのアセチルコリン遊離の変化を経日的に測定した。その結果、8方向放射状迷路課題において10分間の単回虚血では血流再開24時間後には著名な空間認知障害がみられたが、1週間後には減弱した。さらに虚血処置を20分に延長すると24時間後の障害は強くなるが、片麻痺などで課題の遂行ができない例や死亡する例が多くみられた。そこで虚血耐性を生じない間隔で連続して虚血処置を行う方法に変更したところ3分間および5分間の虚血では2〜3回繰り返しても障害はみられなかったが、10分間の虚血を1時間間隔で2〜3回行うと血流再開24時間後のみならず1週間後でも回数に依存した著名な空間認知障害がみられ、片麻痺等もみられなかった。このとき海馬CA1領域の錘体細胞の著名な脱落が認められた。さらにマイクロダイアリシスを用いて背側海馬からのアセチルコリン遊離を調べたところ、血流再開後の時間の経過に従ってその遊離は徐々に低下することも判った。これらの結果から10分間の虚血処置を2〜3回繰り返すことにより細胞障害が顕著でかつ運動麻痺等のない空間認知障害モデルを作成できたこと、また細胞障害の進行に伴って学習・記憶に深く係わる海馬のアセチルコリン遊離機能が低下することが明らかになった。次年度は現在基礎検討中であるマイクロダイアリシスバイオセンサーを用いて細胞障害に伴うエネルギー代謝の変化を測定することにより、連続虚血による空間認知障害の発現メカニズムをさらに追求する予定である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 大神祐輔: "繰り返し脳虚血によるラットの空間認知障害の特性" 日本神経精神薬理学雑誌. 14. 461- (1994)

  • [Publications] Katsunori Iwasaki: "Disruption of spatial cognition induced by transient cerebral ischemia and changes in brain amino acid,monoamine and acetylcholine in rats" Brain Research. (投稿予定).

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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