1995 Fiscal Year Annual Research Report
基本的検査(日本臨床病理学会)に基づいた初期診療診断支援システムの開発
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06672291
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
深津 俊明 名古屋大学, 医学部, 助手 (60228864)
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Keywords | 基本的検査 / 診療支援システム / ニューラルネットワーク / ファジィ理論 |
Research Abstract |
日本臨床病理学会による基本的検査を用いた病態診断支援システムの構築を行った。診断ロジックに基づき、炎症型、筋・心筋疾患型、貧血型、骨髄増殖性疾患型、腎疾患型、肝・胆道疾患型、糖尿病型、胃腸病型、骨病変型、高脂血症型、高尿酸血症型、低脂血症型などの病態型を設定した。更に、各々の病態型に応じてコメントが提示され、生理的変動、考えられる病態、確定診断に必要な検査項目が示される。このシステムを診断の確定した入院患者211例の入院時検査データに適応し、判断能力を評価した。病態型と確定診断名との一致例は、感染症11/26例、悪性腫瘍34/90例、筋疾患2/17例、貧血15/15例、骨髄増殖性疾患2/16例、肝疾患42/51例、糖尿病8/14例、胃腸病9/20例、骨病変6/26例、高脂血症13/13例となった。さらに外来初診患者のべ131例に適応した。主たる疾患の判断能は比較的良好であり、さらに無症状の疾患(高脂血症型38/131例、肝・胆道疾患型29/131例、貧血型21/131例)が検出され、隠れた疾患の拾い出しに有効であった。このシステムによれば初期診療の場で効率的・最適な検査項目を選択できる。更に病態型に分類された各症例を新しいコンピュータ技術を用いて診断する試みを行った。生検手術等により確定された慢性肝疾患165例をneural networkに適用すると64.2%の診断正解率が得られ、肝臓専門医の平均診断正解率53.7%を上回る成績を得た。専門医に代わるexpert systemとして有用と考えられた。Fuzzy理論を用いた場合には、慢性非活性動肝炎・慢性活動性肝炎・脂肪肝の三者では重複が見られるが、特徴的な検査データを示す急性肝炎・アルコール性肝障害・胆汁うっ滞での診断能は高く、健常例や非肝疾患での誤判定は少数であった。従って、Fuzzy理論によ肝疾患診断支援システムはscreening systemとして有用と考えられた。
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Research Products
(1 results)