1994 Fiscal Year Annual Research Report
大動脈炎症候群(高安病)の超音波検査 -血管造影にかわる新しい診断法としての検討-
Project/Area Number |
06672301
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Research Institution | Jichi Medical University |
Principal Investigator |
谷口 信行 自治医科大学, 医学部, 講師 (10245053)
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Keywords | 高安病 / 超音波診断 / 血管造影 / 頚動脈 / 鎖骨下動脈 |
Research Abstract |
これまで血管造影により診断されていた、高安病の頚動脈および鎖骨下動脈病変を超音波検査により検討を行った。全22症例(44血管)に超音波検査および血管造影を行い、両者を比較検討した。 頚動脈の血管造影では、閉塞なし23血管、狭窄12血管、閉塞9血管であったが、超音波検査では、閉塞無し16血管、狭窄25血管、閉塞3血管と、両者はよい相関を示すのみでなく、軽度の症例については超音波検査の方が敏感であった。また、超音波カラードプラ法を用いると血管内の狭窄が明瞭となり、病変の把握が容易であった。同様に、この病変の特徴である血管壁肥厚についても、正常群に比べびまん性に1.2mm以上の肥厚を示すものは、いずれも高安病であった。壁肥厚については他によい評価法がないため、今後本疾患の特に軽度の症例についての診断基準として有用と考えられた。 鎖骨下動脈については、13例について検討を行い、同様に血管造影所見と超音波所見を比較検討したところ、頚動脈の結果と同様両者は強い相関を示した。また、鎖骨下動脈の狭窄の有無と橈骨動脈の血流の有無を比較した。両者は善い相関をしめし、特に動脈血流より得られたドプラ信号のうち(AT/CT)とは良好な相関を示した。 頚動脈病変、鎖骨下動脈病変については超音波検査は、血管造影より診断に有用であった。
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Research Products
(1 results)