1995 Fiscal Year Annual Research Report
痴呆性老人の転倒・転落におけるケースマネージメントの研究
Project/Area Number |
06672329
|
Research Institution | HEALTH SCIENCES UNIVERSITY OF HOKKAIDO |
Principal Investigator |
中島 紀恵子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 教授 (90009613)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 真由美 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (10265093)
竹田 恵子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 助手 (40265096)
北川 公子 北海道医療大学, 看護福祉学部, 講師 (30224950)
|
Keywords | 転倒 / 痴呆性老人 / 特別養護老人ホーム |
Research Abstract |
1.目的:長期滞在型施設に入居する痴呆性老人の転倒予防のためのケースマネージメントのあり方を追求する。 2.方法:痴呆性老人特別隗語棟を有する特別養護老人ホームK園とY園の入居者を対象(K園77名、Y園52名)に、転倒発生状況に関する諸情報を、ケース記録、職員からの聴取、調査者らによる観察評価によって把握し、比較検討した。 3.結果および考察:1)K園の過去1年間の転倒者は20名(転倒発生率26.0%)、延べ転倒回数は26回であるのに対し、Y園での転倒者は32名(転倒発生率61.6%)、延べ転倒回数は141回にも及んだ。K園では、転倒者、歩行が不安定な者、べッド上で多動な者に対し、ベッド上あるいは椅子上での抑制を行っており、そのことが転倒率の低さ、および転倒の再発防止に影響しているものと考えられる。しかし、転倒の予防策としての抑制の施行に関しては、ケースマネージメントの徹底や倫理基準等の整備が必要と思われる。 2)Y園においては、本研究の開始された平成5年からの同一集団45名の追跡調査を実施した。その結果、1年間に転倒者は15〜24%ずつの増加を示し、3年目には全体の80%が転倒を経験した。また、この間に死亡した10名の全てが死亡前に転倒していたことから、転倒予防のケースマネージメントには、直接的な転倒要因の評価に加えて、全身機能のアセスメントを含む必要性が示唆された。
|
Research Products
(1 results)