1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680023
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
渡邉 廣二 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50230959)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
本郷 一夫 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (30173652)
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Keywords | 育児休業 / 家庭経営 / 休業期間 / 代替要員 |
Research Abstract |
昨年度実施した東京と名古屋の事業所調査の結果より,育児休業者の多い事業所で働く男女労働者を対象にアンケート調査を行った。配布数830,有効回収数690,有効回収率83.1%である。 育児休業期間についてみると,夫の両親と同居している場合には離居に比べて休業期間が短くなる。妻の両親と同居している場合についてはケース数が少ないので判断できない。また,第1子に比べて第2子の育児休業の場合に休業期間がやや短くなると考えられる。それは,家族数が大きくなると生活費が増加するため,休業による賃金の減少が負担になるからである。次回に希望する休業期間は今回の休業期間よりも長期間であり,休業者の94.3%という圧倒的多数が該当する。それは,休業中の家計の状態や休業中の夫の協力度には無関係である。また,企業により保証されている最長休業期間とも関係がない。 育児休業の理由は,子供にとって必要という回答がもっとも多く,ついで育児を楽しむ,母乳で育てる,仕事を長く続けるためである。育児を楽しみたいという理由は,夫妻の両親と離れて生活している場合に強いと思われる。 休業中の家計状態は,第1子に比べて第2子の育児休業の場合に苦しさが増加する。世帯年収および休業者の年収が低い階層で家計が苦しいという回答が多い。休業中の家計の対応は預貯金の取り崩し,ボーナスの充当,生活の切り詰めによる。資金準備をしなかったという回答が半数近くある一方120万円以上準備したと回答も12%ある。 休業中の夫の協力度は,とくに夫の両親と離れて生活している夫婦で高い。職場の同僚の理解については,89%が理解していると考えており,同僚の理解は育児休業する上で重要な要素である。
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