1994 Fiscal Year Annual Research Report
含フッ素シランカップリング剤による繊維の表面フルオロアルキル化
Project/Area Number |
06680036
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川瀬 徳三 大阪市立大学, 生活科学部, 講師 (60152956)
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Keywords | シランカップリング剤 / 表面改質 / フルオロアルキル化 / 撥水・撥油性 / 耐溶剤性 / 表面自由エネルギー |
Research Abstract |
本研究では、新規な含フッ素シランカップリング剤により各種繊維織物の表面フルオロアルキル化を行い、表面改質(表面自由エネルギー制御)と洗浄性の関係を界面化学的立場から明らかにすることを目的として行った。 平成6年度の研究の結果、以下に挙げる知見が得られた。 1.若干時間がかかったものの、各種の新規含フッ素シランカップリング剤(1鎖型および多鎖型)を合成し、セルロース系繊維ならびにポリエステルを始めとする合成繊維の表面フルオロアルキル化改質を行ったところ、単純なシリコン系改質剤では得られない非常に優れた撥水・撥油性を示すことが明らかになった。 2.各種表面改質フィルムを用いて接触角測定を行い、表面改質による表面自由エネルギー変化を定量したところ従来の含フルオロアルキルアクリレートポリマー樹脂による表面改質と比較して非常に優れた撥水・撥油改質効果の得られることが明確となり、本研究の含フッ素シランカップリング剤の表面改質剤としての優位性が明らかになった 3.撥水・撥油性の立場から、接触角測定を基に各種有機溶剤に対する表面改質の耐久性を検討した結果、本研究のシランカップリング剤による改質は有機溶剤に優れた耐久性を示し、従って、ドライクリーニング耐性に優れていることが明らかになった。 これらの結果をもとに、平成7年度は分光学的手法により表面分析を行い、表面フルオロアルキル基量を求めることにより、表面の化学的改質の定量化を行うとともに、表面自由エネルギー変化との関係を明らかにすることで表面自由エネルギー制御について統合的に解明していく計画である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Tokuzo Kawase: "Novel Fluoroalkylatin of Polyester Surtaces:Grafting with Perfluoroalkanoyl Peroxides" Textile Research Journal. 64. 375-380 (1994)
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[Publications] 川瀬徳三: "パ-フルオロアルカノイルパーオキサイドによる絹の表面改質" 繊維学会誌. 51. 85-94 (1995)