1995 Fiscal Year Annual Research Report
着脱性・着心地ん配慮した快適被服設計(重心動揺を指標として)
Project/Area Number |
06680046
|
Research Institution | Bunka Women's University |
Principal Investigator |
岡田 宣子 文化女子大学, 家政学部, 教授 (70160679)
|
Keywords | 重心動揺 / 被服設計 / 着脱性 / 着心地 |
Research Abstract |
着用被服の構造が適切でないと、着脱動作時に生体に負担が生じる。特に機能低下のみられる高齢者、障害者、病人、発達段階にある未熟な幼児にとって、その影響はより大きい。更衣動作の自立支援のためにも、着脱性に富んだ被服構造を解明し、快適被服の原則をふまえる必要がある。7服種を対象に重心動揺を指標として、椅座位着脱動作時に生じる生体負担をとらえ検討を試みた。自立して生活できる71歳〜90歳の高年女子12名・男子3名に実験したところ、足先ではくソックスは負担が大きく、片足ずつ入れて着装するワンピース・ズボン・スカートも負担が大きい。機能の低下に伴い、Tシャツ、ポロシャツ、前あき上衣の順で着用者の負担が少なくなることから、着脱しやすく着心地の良いブラウス設計の諸条件を女子について検討した。アームホール下げ寸法2水準、バストライン上のゆとり量3水準の6種、胸囲サイズ80cmと72cmを偏平体型、86cmと78cmを普通体型、93cmと85cmを厚みのある体型用とし、各サイズの実験服を製作した。これらを用い高年14名・若年32名を対象に腕入れ・腕抜き動作及び着衣・脱衣動作の所要時間を測定した。身体計測結果とてらし、腕入れ・腕抜き動作に必要なパターン上のゆとり量について検討した。6実験服について若年30名に着用実験を行い、上肢下垂・側挙・上挙・交差時の衣服圧・官能検査・着用感について検討し被服評価を行う。機能低下のみられる高年用に求められる快適ブラウスの諸条件については、バストライン上の脇だしゆとり量・袖山の高さを変化させた実験服を16着製作し、重心動揺を指標として実験結果を整理中である。高年の快適被服設計の諸原則を詳細にとらえるためには、ウエスト加圧・ビール高・被服重量・被服気候など、被服着装による負荷が生体に及ぼす影響をとらえる必要がある。当初計画していたが未着手となった。今後の継続課題とし、若年と比較しながら高年の特性を明らかにしたい。
|
Research Products
(1 results)