1995 Fiscal Year Annual Research Report
乳幼児をもつ世帯の家族生活・意識の変化にともなう住まい方の動向と住宅における課題
Project/Area Number |
06680062
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Research Institution | Heian Jogakuin (St. Agnes') College |
Principal Investigator |
室崎 生子 平安女学院短期大学, 生活学科, 助教授 (90089128)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉村 恵 平安女学院短期大学, 英文科, 助教授 (20227002)
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Keywords | ライフスタイル / 家族観 / 住み方 / 家事・育児分担 / 乳幼児をもつ世帯 / 子ども |
Research Abstract |
本研究では、乳幼児をもつ世帯に焦点をあて、家族構成・職業タイプ(労働実態)・家事育児分担の実態・夫婦観・家事育児観・社会との関係の持ち方等から家族生活意識における変化をいくつかの典型として整理し、家族観の変化にともなう住み方における動向を解明することを目的としていた。前年度においては、保育所を対象に乳幼児をもつ共働きの家族と住まいをとりあげ、当該年度においては、幼稚園を対象に乳幼児をもつ世帯の家族と住まいをとりあげた。 研究方法としてはアンケ-調査を採用した。前年度で不十分だと感じた家族のライフスタイル志向や子育て観、住まい方のチェック項目を大きく追加した。そのため、単純に保育所と幼稚園の保護者比較はできなくなった。しかし、家族意識・生活意識の動向はより良く把握できたことによって、今後の研究の方向性は鮮明になったと思われる。 女性の労働参加の意欲は高く、今後、乳幼児をもつ世帯の労働参加の意欲をどう支援するか、また夫の労働条件を変えることとどう連動させていくかはおおきな社会的課題となってこよう。 家事・育児分担については、平等意識が増加しているが、現実は夫の協力をえられる状況にないとあきらめて肯定しているすがたが読み取れる。 すみかたについては、乳幼児に目が行き届くということからくる暮らしが見受けられる。ひとつは、台所やD・Lで子どもが遊んだり着替えたりしていることや、家族そろって就寝するのがみられることなどである。部屋数にゆとりがある場合は子ども部屋が確保されているが、そこで寝たり、そこだけに子どもの衣類、玩具の収納が集中することはない。子どもは家族中心意識のなかで守られて生活するという姿が根づよいようである。
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