1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680080
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
大森 肇 筑波大学, 体育科学系, 講師 (20223969)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝田 茂 筑波大学, 体育科学系, 教授 (70038446)
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Keywords | ヒト / 筋力トレーニング / トレーニング最小頻度 / トレーニング効果の記憶 |
Research Abstract |
平成7年度は以下の2つの実験を行った。 1つ目は平成6年度の実験を発展させた。すなわち、従来の「2週間に1回という低頻度の筋力トレーニング(Tr.)では効果はない」という見解に対してさらなる異議を唱えた。被検者は日常筋力Tr.を行っていない健康な男子大学生13名であった。Tr.群は2週間に1回以下の頻度(8週間に4〜5回)で動的可変抵抗式マシーンによる筋力Tr.(4RMかそれ以下の負荷で、4回かそれ以下の回数を1〜6セット)を行った。第1・第8週目に両群とも当該マシーンによる筋力(4RMでの最大発揮筋力)測定を行った。Tr.と測定時の動作様式は、膝伸展・屈曲、肩水平屈曲、肘伸展・屈曲とした。また、身長、体重、胸囲、上腕囲、大腿囲、上腕部・背部皮脂厚、体脂肪率を測定した。その結果、膝伸展と肩水平屈曲筋力については、第1週目と比して第8週目においてCont.群で変化せず、一方Tr.群では有意に増加した。膝屈曲、肘伸展・屈曲筋力でも同様な傾向にあった。また、Cont.群の上腕部皮脂厚と体脂肪率が第1週目と比して第8週目で有意に低下した他は、両群のどの測定項目も不変であった。以上より、2週間に1回という低頻度の筋力Tr.による発揮筋力の増加が示唆され、その効果は神経系の改善によることが推察された。 2つ目は“筋記憶の実証"を目的とした実験である。被検者は実験1と同様な男子大学生であった。Tr.群は筋力Tr.を、7週間に7回(前後の測定を含む)行った。両群とも第1・第8週目に筋力測定を行った。その後両群とも16週間筋力Tr.は行わなかった。その後Tr.群は上記のTr.を再開(8週間)し、両群とも再度前後の測定を行った。なお、Tr.と測定時の動作様式ならびに測定指標は実験1と同様であった。現在、結果を分析検討中である。
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