1995 Fiscal Year Annual Research Report
中高齢者の運動処方が脳波,血圧,大動脈脈波伝達速度に及ぼす影響
Project/Area Number |
06680100
|
Research Institution | KYOTO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森谷 敏夫 京都大学, 大学院・人間・環境学研究科, 助教授 (90175638)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松村 道一 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (20150328)
中尾 一和 京都大学, 医学部, 教授 (00172263)
|
Keywords | 中高齢者 / 血圧 / 脳波 / 運動処方 |
Research Abstract |
本研究の目的は、中高齢者の運動処方が安静時脳波や呼吸循環機能(頸動脈血流波動指数、大動脈脈波伝達速度)、血圧及び血圧調節に関する内因性の降圧利尿ホルモン動態などに及ぼす効果を総合的に明らかにすると共に、これら諸機能の相互関係、特に脳波と心臓自律神経活動動態を中心に比較検討するものである。 今年度は、エネルギー代謝装置、自転車エルゴメーター、負荷心電図モニター、心電R-R間隔・電圧変換器などを用い、中高齢者8名を対象に運動処方の前後における安静時の血圧・循環調節ホルモン(心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)、カテコラミン、レニン、アルドステロン)、頸動脈血流波動指数、大動脈脈波伝達速度、心筋酸素需要・供給状態(DPTI/TTI比)や心拍変動スペクトル解析による心筋仕事量や心臓交感・副交感神経活動動態の定量化、及び脳波(各周波数対域毎のパワースペクトルにより平均周波数、振幅値、および相対的貢献度)の分析を行った。その結果、運動の降圧効果や、脳波に認められるリラクセイション効果にβエンドルフィンや自律神経活動動態が大きく関与している可能性が示唆された。
|
-
[Publications] 森谷敏夫: "インピーダンス法による運動時の心拍出量測定" BME(医甲電子). 8. 16-21 (1994)
-
[Publications] 林達也ら: "心拍変動パワースペクトル解析による自律神経活動動態の解析" 運動生化学. 6. 30-37 (1994)
-
[Publications] 森谷敏夫ら: "安静時および運動負荷時における糖尿病患者の自律神経活動" プラクティス. 78-84 (1994)
-
[Publications] Moritani, T. et al.: "Sympatho-vagal activities of NIDDM patients during exercise as determined by heart rate spectral analysis" Glucose Fluxes, Exercise and Diabetes. 179-184 (1996)