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1994 Fiscal Year Annual Research Report

スポーツ映像文化のイメージ形成・強化装置としての機能

Research Project

Project/Area Number 06680116
Research InstitutionTokyo Metropolitan University

Principal Investigator

舛本 直文  東京都立大学, 理学部, 助教授 (70145663)

Keywordsスポーツ映像文化 / スポーツイメージ / 映画 / 炎のランナー / 多変量解析
Research Abstract

研究の目的は、スポーツ映像文化によってスポーツイメージが変容・強化される機能を明らかにすることにあった。大学生を対象に、スポーツ映像を観る前後で「スポーツとは何か」「何のためにスポーツをするか」等16項目の質問調査を実施した。観た後の変化を特定するために、スポーツイメージが変容したか強化されたかを確認する項目も設けた。一方、スポーツ映像文化によって新知見を得たかどうかという10の設問によって、スポーツ映像文化の持つ歴史や社会的側面、現代の問題状況等に対する啓蒙機能について分析した。スポーツイメージが変容したグループと強化されたグループに対して、その変容・強化に寄与した要因分析のために、T検定、林の数量化II類、因子分析を行った。このような統計処理と解釈の結果、スポーツ映像の鑑賞の前後で変容したイメージは、自己鍛練や克己のような修業的、求道的イメージが増加し、気晴らし、娯楽や楽しみのような遊技的イメージが低下するという結果を得た。質的設問の要因分析のための林の数量化II類による統計処理では、スポーツイメージが変容した集団と強化された集団を類別することに対して、スポーツに対する競争的なイメージ要因と娯楽的なイメージ要因とが、判別に寄与していたことが明らかになった。これらの判別要因がスポーツ映像文化のどの場面で喚起されたかは特定することが難しかった。『炎のランナー』というスポーツ映像を事例とした分析では、スポーツと宗教の関わり、スポーツと人生観との関わり、スポーツする目的の存在という知見や視座が、スポーツイメージの変容に有為に寄与した要因であることが明らかにされた。このことから、スポーツ映像文化に触れることによって、スポーツに対する遊技的、娯楽的イメージが人生観や目的などの生き様と関連づけられて、求道的なイメージへと変容するという機能をスポーツ映像文化は有していることが示唆された。

URL: 

Published: 1996-04-08   Modified: 2016-04-21  

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