サッカー競技のトレーニング・評価システムの実験的研究

1994 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 06680119
• Research Institution: Daito Bunka University
• Principal Investigator: 大橋 二郎 大東文化大学, 文学部, 助教授 (90114420)
• Keywords: サッカー / トレーニング / 移動スピード / ゲーム分析

Research Abstract

本研究の目的は、サッカープレーヤーのトレーニングやコンディショニングに応用できる、多方向への動きのスピードをリアルタイムで測定、処理できるシステムの開発である。平成6年度は、走速度測定に応用する予定であった光センサー測定装置について、専門的立場からの示唆をあおいだ結果、野外フィールドで測定する場合、予想以上に太陽光線の影響を受けることが明らかとなった。このことが正確な測定の障害となることとから、これまでゲーム中の移動スピードを測定する目的で開発してきた三角法を応用したスピード測定器を用いる方法へ変更した。
測定システムは、フィールド上の2ヶ所にポテンショメータの装着された照準器を設置し、被検者を追従することによって連続的に求められる2ヶ所の角度変化から、位置を検出するものである。本研究では、ゲーム中の動きより高い精度でスピード変化を求め、リアルタイム処理する必要があることから、特に測定システムの機械的精度を向上させること、およびデータの処理速度を高めるという二点についてハード面を中心に改善を計った。その結果、処理速度については、コンピュータの小型、高速化により十分対応できるレベルに達した。測定器についても、従来のより著しく機械的精度を高めることができた。
平成6年度は、測定システムの精度に関する具体的数値を示すには至らなかったが、平成7年度は、フィールドテストの方法を検討する、測定システムの誤差範囲を実験的に詳細に求める、という二点が研究実施のための具体的計画であり、研究年度内に予備実験まで実施する予定である。