1995 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680123
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
岩崎 義正 日本女子大学, 家政学部, 教授 (10087067)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池川 繁樹 日本女子大学, 家政学部, 助手 (90147869)
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Keywords | 体脂肪率 / MRI法 / UW法 / BIA法 / 皮下脂肪 / 内臓脂肪 / インピーダンス指数 / W / H比 |
Research Abstract |
体脂肪率からみて単に体脂肪が多いということだけでは、健康との関連はあまり高くない。むしろ脂肪分布の状態とりわけ内臓脂肪が問題視されている。Magnetic Resonance Imaging(MRI)法により、足先から頭頂までの全身を10mmの間隔で、T_1強調の横断画像を得、この画像からプラニメーターで皮下脂肪、内臓脂肪、その他の脂肪に分類して面積を計測した。 被験者は健康な成人男子10名、平均年令21.6歳、身長169.8cm、体重64.9kgであった。被験者のBMIは18.7から27.8、平均22.6であった。 体脂肪率・体脂肪量に関しMRI法、水中体重秤量(UW)法、インピーダンス(BIA)法それぞれの相互相関を求めたところ、いずれとも5%水準以上で有意であった。特に、MRI法とUW法は脂肪率・量とも0.1%水準で有意であり、MRI法の有用性が示された。ただし、MRI法はUW法、BIA法より高い値を示すことから、真の値に対するこれらの計測値の妥当性については更に検討する必要があると思われた。 内臓脂肪の分布状態を検索した結果、体幹長を100%としたとき臍の位置は下より46.3%であり、内臓脂肪は60%(臍部上部)近辺が最も多く、次いで25%(臍部下部)近辺が多い二峰性の分布傾向が認められた。内臓脂肪は体脂肪率の高い者ほど臍部上部に多い傾向がみられた。 体幹の腋窩部、臍上5cm、臍部、臍下5cm、大腿上部の各レベル横断面における内臓脂肪量とインピーダンス指数(2つの電極間のインピーダンス値/電極間の距離)との相関をみたところ、臍上5cm、臍部、臍下5cmの3レベルで、5%水準で有意であり、内臓脂肪推定の手掛かりになる可能性が示唆された。 MRI画像より、キルビメーターにてウエスト/ヒップ(W/H)比を求め、この値と内臓脂肪量との相関は5%水準で有意であり、W/H比は内臓肥満傾向をある程度反映するといえる。
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