1994 Fiscal Year Annual Research Report
持続的農村システムの形成とその地域的条件に関する地理学的研究
Project/Area Number |
06680136
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Research Category |
Grant-in-Aid for General Scientific Research (C)
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
田林 明 筑波大学, 地球科学系, 助教授 (70092525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊地 俊夫 東京都立大学, 理学部, 助教授 (50169827)
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Keywords | 持続的農村システム / 持続的発展 / 環境資源 / 那須扇状地 / 黒部川扇状地 / 金川扇状地 / 大井川扇状地 / 赤城山麓 |
Research Abstract |
この研究では「現在および将来とも経済的・社会的に安定しており、安全で質の高い生活を享受することのできる農業集落」を持続的農村と考える。このような農村においてどのように個々の居住者と構成世帯が連帯して組織をつくって活動しているかといった、生活の全体の仕組みを農村システムと呼ぶことにする。 本年度は日本の農村の現状と将来性について取り扱った文献をまず整理し、さらに諸外国の関連テーマの研究と比較検討することから始めた。7月から8月までの間、研究代表者はカナダにおいて、研究分担者はフランスにおいて農村調査をする機会を得たが、持続的農村システムに関係する現地の研究者と直接情報を交換し、文献を入手することができた。文献研究と並行して、1990年の国勢調査報告と農業センサスの市町村別結果から、就業構造、農業生産性、人口動態、人口の年齢別構成(人口ピラミッド)などの指標の分布図を作成することによって、農村の全体的傾向を検討した。また、研究代表者と研究分担者が手分けをして、栃木県の那須扇状地の酪農農村と宇都宮周辺の近郊農業農村、群馬県の赤城山麓の養蚕農村、茨城県結城市における園芸農村、そして東村の稲作農村、さらに東京の調布市や八王子市の市民農園経営農村、富山県黒部川扇状地の稲作農村、山梨県の御勅使川扇状地と金川扇状地の果樹農村、静岡県の大井川扇状地と静岡平野など都市化・工業化が進む農村において予備調査を行った。そして、那須扇状地と赤城山麓、調布市、黒部川扇状地、金川扇状地、大井川扇状地を次年度からの事例調査地域とすることにした。
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[Publications] 田林明: "黒部川扇状地における村落の地理学的調査" 黒部川扇状地. 19. 64-74 (1994)
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[Publications] 田林明: "黒部川扇状地におけるチューリップ球根栽培の分布変化" 地理学評論. 67. 437-460 (1994)
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[Publications] 田林明: "カナダ、南オンタリオ農業の持続的性格" 人文地理学研究. 19. 97-134 (1995)
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[Publications] 菊地俊夫: "The base of development of viable farming in the Kanto district, Japan.21GC04:Geographical Reports of Tokyo Metropolitan University" 29. 1-31 (1994)
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[Publications] 菊地俊夫: "関東地方における耕地利用の変化とその地域的性格" えりあぐんま(群馬地理学会誌). 1. 1-20 (1994)
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[Publications] 菊地俊夫: "ニュージーランドのオ-クランド都市周辺農村における農業的土地利用の変化とその地域的性格-マヌカウ市クレヴドン地区の場合-" 地学雑誌. 103. 377-397 (1994)
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[Publications] 藤田佳久: "人間環境と風土-農村風土の構造と変容-" 大明堂(神戸祐三), 248 (1994)