1995 Fiscal Year Annual Research Report
家庭用コンピュータ(ファミコンなど)の科学実験支援具としての活用法の研究
Project/Area Number |
06680170
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
吉田 俊久 埼玉大学, 教育学部, 教授 (90016395)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 一星 埼玉大学, 工学部, 教授 (90008871)
松田 常雄 埼玉大学, 工学部, 教授 (40008826)
芦田 実 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30125166)
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Keywords | 科学教育 / コンピュータ / ファミコン / 実験支援具 / 科学実験 |
Research Abstract |
コンピュータ教育については多くの研究がありそれなりの成果も上がっているが、科学(理科、化学)実験教育においてはかなりの制約(実験室内での使用など)があり、現状ではその成果が上がっているとは言い難い。通常のコンピュータは高価だから小、中学校の教育の現場への普及はほとんどない。小型で、簡便で、安価なファミコンが使えればこれに優るものはない。そこで、本研究においてはファミコンなどを実験教育にどのように活用できるかについて、実験支援具としての活用を考え研究した。 得られた成果は(1)BASIC言語とAssemble言語でプログラムを完成させること、(2)インターフェイスを完成させること、(3)計測センサー(温度、圧力、湿度、電圧、電流、phなどより良いもの)を開発すること、(4)個々の実験でこの実験支援システムをどのように活用するかである。当初、考えたファミコンを実験支援具にすることについては、(1)遊びの方向だけについてファミコンの発展が激しく、メーカーの本研究への協力が不十分であること、その結果、(2)本研究成果を小、中学校の教育現場で利用することの難しさがあり(教員の取り組みなど)、本研究成果の波及効果に少々の疑問があることが現時点での悩みである。教育実践の現場で本研究に基ずく実験教育の成果をアンケートでも調査集計できたので報告する。 そんな折、小中学校および高校ではノート型パソコンを理科実験教育の現場でつかうことが、理科振興法の面からも許されるようになってきた。そこで通常のコンピュータ、ノート型パソコンとの比較研究も必要と考えて現在、これについても鋭意検討中である。
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[Publications] 麻生偉佐男・吉田俊久: "理科(化学)実験における支援具としてのファミコン" 化学と教育. 40(7). 474-475 (1992)
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[Publications] 麻生・芦田実・吉田俊久: "ゲームコンピュータ用の計測インタフェースの開発" 化学とソフトウェア. 14(3). 173-190 (1992)
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[Publications] 麻生・吉田俊久: "Use of Nintendo-Computer for the Science Experimental Education." 12th Int. Conference on Chemical Education. (Bangkok, Thailand). 12. 125-125 (1992)
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[Publications] 芦田・吉田俊久: "カラーグラフィックスによる化学物質の色の表示" 化学と教育. 41(1). 17-18 (1993)
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[Publications] 芦田・吉田俊久他2名: "炎色反応の色のマイコンによる再現" 化学とソフトウェア. 15(2). 173-178 (1993)
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[Publications] 岩田雅弘・吉田俊久: "TEXによる化学式などの表現" J. Chem. Softwere. 2(1). 35-48 (1994)