1994 Fiscal Year Annual Research Report
中学校理科天文領域における空間概念の発達と形成にかかわる実証的研究
Project/Area Number |
06680183
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Research Institution | International Budo University |
Principal Investigator |
小林 学 国際武道大学, 体育学部, 教授 (30114078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土田 理 筑波技術短期大学, 聴覚障害教育, 助手 (10217325)
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Keywords | 中学校理科 / 天文領域 / 空間概念 / 立体モデル / 相対認識 / 自己評価 |
Research Abstract |
1 研究のねらい 中学校理科天文領域では、地球の自転、公転に伴う運動や、惑星の満ち欠け等、三次元空間を扱うが、それらは相対的な運動であるため、生徒の理解、認識は、困難である。本研究は、これらの課題を解決するため有効な立体モデルと、指導プログラムを開発するとともに、その有効性を実証する。 2 成果の概要 (1)天体の立体モデルでは、発泡スチロールを用いた地球モデル、惑星の満ち欠けモデル、月の自転モデル及び天球の星座モデルの4種を作成した。地球モデルでは、地軸の傾き、ある地点の水平面、東西南北を立体的に示すことができる。惑星モデルでは、スチロール球を黄、黒に半球ずつに塗り分けたものを、ビデオカメラをとうしてテレビに映すことで、形の変化とともに大きさの変化を具体的に示すことができる。月の自転モデルは、月の自転周期を示すもので、半球とし、月面の模様を入れ、フェライト磁石で黒板に自由に張ることができる。天球モデルは、透明なビニル板に、黄道12星座を白色塗料で描き、その外側に半分を白、半分を黒のビニル板で作った昼夜板を設けた。星座板または昼夜板を回転することで季節によって見える星座を変えることができる。(この天球モデルの製作者である本研究協力者の佐川教諭は、平成6年度発明協会より文部大臣賞を戴いた。)(2)これらの天体モデルを効果的に利用するために、それぞれにワークシートを作成し、OHPで正答を示し、自己採点、自己評価を取り入れた。(3)これらのモデルや指導の方策が有効であるかを実証するため、筑波大付属中、水戸赤塚中、秋田醍醐中で、プレテスト、授業、ポストテストを実施してもらった。その結果、学習の前後で有意の差を見ることができた。さらに、2年生との比較に於いても有意の差を認めることができた。
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