Research Abstract |
1.体験活動に基づく各種情報メディアを活用した学習活動を行っている小学校を対象に,情報に対する態度と情報行動がどのようなもので構成されているかを探索的に明らかにするとともに,その変容を調査した。その結果,情報行動については,「情報の入手・加工」,「情報への積極的な働きかけ」,「情報の収集・伝達方法の効率化」,「情報の真偽に対する追求」,「情報の効果的表現」,「広く情報を求める行動」,「日常的な情報の入手」,「情報の真偽の判断」の8つの因子を抽出した。情報に対する態度については、「情報を主体的・先見的に処理しようとする態度」,「情報に対する衝動的態度」,「情報に対する好奇的態度」,「情報を広く追求し発信しようとする態度」,「情報に対する探求的態度」,「情報に対する自信」の6つの因子を抽出した。調査時期による変容については、情報に対する態度はほとんど変化がなかったが,情報行動については,4年生において大きな伸びが見られた。 2.全教科においてコンピュータを活用した授業を3年間にわたり実践している中学校を対象に,生徒の情報行動及び情報に対する態度がどのようなもので構成されているかを探索的に明らかにするとともに、情報教育の経験を積むことによってそれがどのように変容するかを調査した。その結果,情報行動において「情報の入手,構造化,効率化」,「情報への積極的な働きかけ」,「日常的な情報の入手,選択」,「広く情報を求める活動」,「情報の真偽の判断」の5つの因子を抽出した。情報に対する態度において「情報に対する独自的態度」,「情報に対する先見的に処理しようとする態度」,「情報に対する好奇的態度」,「情報に対する衝動的態度」,「情報の真偽の判断」の5つの因子を抽出した。時期による変容については、より積極的に情報に働きかける傾向がみられ、情報を先験的に処理しようとする態度、独自的態度が向上した。
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