1995 Fiscal Year Annual Research Report
視機能に及ぼす姿勢の影響解析とその維持・回復に関する研究
Project/Area Number |
06680224
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Research Institution | NAGANO NATIONAL COLLAGE OF TECHNOLOGY |
Principal Investigator |
岡島 英男 長野工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助教授 (70152296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹前 忠 静岡大学, 工学部・電気・電子工学科, 助教授 (20115356)
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Keywords | 視力 / 近視 / 姿勢制御 / バイオフィードバック / 眼精疲労 / ランドルト環 |
Research Abstract |
(1)距離測定装置の改良:前年度,眼精疲労負荷時の作業距離を一定にするために距離測定装置を製作したが,被験者による精度の悪化や負荷距離による応答の変動等があり,安定な負荷を行うことが難しかった。本年度は,センサー部を超小型化し被験者に装着時の違和感を低減した。また,近距離と遠距離負荷時のモードを設定可能にし距離の測定精度を改善した。眼と文字間の視線距離が設定した距離から外れた場合は,被験者が負荷作業をしている机の前方で赤色LEDを発光させるとともにブザ-音でも知らせ,フィードバック情報の強化を行い姿勢を設定距離に制御し易くした。 (2)眼性疲労負荷による視力特性:被験者の眼球と筆記文字の距離を,文字がはっきり見える限界の近姿勢と遠姿勢の2点について実験を行った。これらの距離を(1)の装置により一定に保った状態で,英語文章に視点を集中させ丁寧に鉛筆でなぞる眼精疲労負荷を5分間加え,その直後に正答率50%の距離でランドルト環20個の正答率を測定し,正答率の変化を調べた。また,眼精疲労負荷を10分間にして同様の実験を行い,5分間と10分間との比較を行った。その結果は,筆記時に遠姿勢を保った場合,視力の改善あるいは維持される傾向が見られ,逆に近姿勢を保った場合,視力の悪化傾向が見られた。特に,近姿勢では眼精疲労負荷時間が長い程視力の低下が激しいことが分かった。 (3)姿勢による視力特性の経時変化:以前に視力の基礎特性を測定した被験者の中で1ヶ月後に視力が低下したと自覚する被験者を選び,視作業の適性距離を意識して生活してもらい,3週間後に視力の基礎特性を測定した。その結果は3週間前とほぼ同様の特性を示し,視力が維持されていることを示した。
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