1994 Fiscal Year Annual Research Report
解答過程の分析による障害受験生に対する試験時間延長量の推定理論の開発
Project/Area Number |
06680225
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Research Institution | National Center Test for University Admissions |
Principal Investigator |
藤芳 衛 大学入試センター, 研究開発部, 助教授 (20190085)
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Keywords | 障害受験生 / 試験時間延長措置 / 解答所要時間 / 項目応答理論 / コンピュータライズド・テスト |
Research Abstract |
大学入学試験等,障害受験生の学力を公平かつ適切に測定するためには障害受験生に対する試験時間の延長措置を必要とする。 本研究は2年計画でまず盲受験生に対する適切な試験時間延長量の推定理論を開発する.実験群の盲受験生と統制群の健常受験生に対し試験時間を制限しない作業制限法で英・数・国の3教科を出題し,解答所要時間等,解答過程を詳細に記録する.解答所要時間を考慮した項目応答理論を適用して潜在的解答速度を求める.両被験者群間でその分布を比較し,適切な試験時間延長量を推定する. 初年度平成6年度は解答過程の記録を自動化するため,ペン・コンピュータを応用したコンピュータライズド・テスト・システムの開発に成功した。その操作感覚はペーパー-ペンシル・テストとほぼ同様である.付属の電子ペン1本で自由にページを繰りながら画面に表示される問題や設問文を読み,文字等を画面に書き込みながら問題を解き,画面下部のマークシート欄をタッチするだけで解答することができる.ページを繰ったりマークシート欄をチェックする毎に,ページ数や選択肢番号および時刻が自動的に記録される.また,盲受験生の点字問題の解答過程も,検査者が盲受験生の解答行動を観察し,盲受験生に代わってこの解答記録システムを操作し記録することができる. 分析に必要な健常受験生104名及び盲受験生16人のうち,前年までにペーパー-ペンシル・テストを実施した32名に加え,このコンピュータライズド・テスト・システムによる62名の計94名の健常受験生の解答過程のデータを収集した. 現在解答所要時間の項目応答理論による分析システムを開発している.
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Research Products
(1 results)