1995 Fiscal Year Annual Research Report
誤り分析に基づく「外国語としての英語」の学習過程と教科開発の基礎的研究
Project/Area Number |
06680226
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Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
牧野 高吉 北海道教育大学, 教育学部・釧路校, 教授 (70002706)
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Keywords | 第2言語習得 / 誤り分析 / 形態素習得順序 |
Research Abstract |
約1、500名の中学生、高校生、大学生を対象に、英語の筆記テストを課して、被験者が犯す誤りの種類と頻度、さらに自己の誤りに対して、いかなる指示(cue)が自己訂正に最も効果的であるかのを実証することが目的である。最終年である本年は、前年度の不足の資料を補い、かつ新しく収集したデータを分析するための統計処理法に関する文献を研究した。 資料収集は、断続的資料収集法のため、一定の間隔で、同一被験者から、都合4回の資料を収集した。加えて、イギリスの研究者との協議の結果、日本人用に開発された言語適性と習熟度との比較が、学習過程の研究と教材開発に極めて重要との結論に達し、大半の被験者に「外国語適性テスト」を行った。特に、適正テストと被験者の誤りとの相関は、外国語学習者の外国語学習過程を解明するのに、極めて価値のあることである。結果として、未だ決定的な教材開発の原理が案出されていないので、このことにより新しい観点からの、開発手法が編み出されると確信する。 4回にわたるデータの採点、集計は、ほぼ終了している。新手法による「外国語適性テスト」から得られたデータの処理法に関する文献の入手に手間取り、かつデータの集計に予想外の時間を要している。現在、この「外国語適性テスト」のデータの統計処理のプログラムを開発中であるのと、適性テストとから得られたデータの集計法を検討中である。従って、教材開発の基礎と考えられる、文法形態素の習得順序は未だに見い出せないでいる。
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