1995 Fiscal Year Annual Research Report
昭和20年8月から昭和26年3月までの数学教育の時代考証
Project/Area Number |
06680244
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
奥 招 三重大学, 教育学部, 助教授 (10204116)
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Keywords | 在米史料 / 教育課程 / 学習指導要領 / 墨ぬり教科書 |
Research Abstract |
本年度は平成6年度において残された研究課題のうち、昭和20年8月から昭和21年5月までの史料の収集とその結果の分析を行った。その結果、数学教育に固有な議論が開始される以前に、教育全体の議論として、教育課税、学習指導要領、そして、教科書の編纂の順序性が明らかになった。 まず、昭和21年11月にはCurriculumの用語がわが国に搬入され、その後教科書の墨ぬりの問題と交錯し、教科書を含むCourse of studyの用語が翌21年2月頃からわが国の文部省との議論の中で登場した。そして、この「学習指導要領」の訳原語となったCourse of studyが、アメリカのいくつかのプランとともにわが国に取り入れられたことがわかった。 以上の考察の結果は、これまでに明らかにした数学教育に関係する考察の前史としての意味をもち、筆者にとっては懸案であった終戦直後の貴重な史料の収集とその分析が終了したことに大きな意義を見いだすことができる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 奥招: "数学教育の「戦後史」に関する研究(III)" 「数学教育論文発表会論文集」(日本数学教育学会). 28. 604-609 (1995)
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[Publications] 奥招: "終戦直後の混乱から再建へ" 「戦後50年の算数・数学教育」(日本数学教育学会). 特別記念号. 10-11 (1995)
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[Publications] 奥招: "数学教育における「評価」に関する一考察" 三重大学教育学部紀要(教育科学). 46. 51-62 (1995)
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[Publications] 奥招(分担執筆): "終戦直後の数学教育に登場した「評価」の用語の原点とその周辺『学校数学の改善』" 東洋館, 411(227-241) (1995)