1995 Fiscal Year Annual Research Report
軽度精神薄弱児の高校への進学実態とその教育内容の検討
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06680271
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Research Institution | Nagano University |
Principal Investigator |
細渕 富夫 長野大学, 産業社会学部, 助教授 (10199507)
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Keywords | 知的障害児 / 後期中等教育 / 高校教育 |
Research Abstract |
全国的にみると、精神薄弱養護学校から高校等への進学者数はこの数年減少してきており、平成6年度は7名にすぎない。また中学校特殊学校から高校等への進学者数をみると、平成6年度は1850名である。中学校特殊学級卒業者数は知的障害以外の障害者も含まれているので、知的障害者だけの正確な人数を把握することはできない。 長野県についてみると、養護学校から高校等への進学者数は毎年10名程度であり、平成6年3月卒業生では、16名となっている。ところが、中学校特殊学級から高校等への進学者数はここ数年増加傾向にあり、平成6年3月卒業生では160名を超えている。したがって、長野県では特殊教育諸学校全体でみると、毎年170名ほどが高校等へ進学していることになる。この数字を今回の調査結果と比較すると、回収率62%で71名の在籍者がいたことから、やや乱暴に全体の人数を推定すると112名となり、約60名ほど少ないことになる。つまり、実際に高校等に進学していても、こうした調査では把握できない、つまり高校側に障害児という認識がない障害児が障害をもって高校等へ進学した者の3割〜4割いるということになる。したがって、今回の調査はかなりの障害児を見落としていることになり、今後は全数把握をめざした訪問調査等によって、より正確な実態を明らかにする必要がある。
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