1995 Fiscal Year Annual Research Report
大規模論理回路のテスト生成のための並列処理に関する研究
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06680322
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
藤原 秀雄 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 教授 (70029346)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
井上 智生 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (40252829)
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Keywords | 大規模論理回路 / テスト生成 / 並列処理 / マルチプロセッサシステム / 故障並列法 / 性能解析 |
Research Abstract |
論理回路に対するマルチプロセエッサシステムによる故障並列法を用いたテスト生成の並列処理では、プロセッサ間の通信方式として、生成したテストベクトルを通信するベクトルブロードキャスト方式と、検出した故障を通信する故障ブロードキャスト方式が考えられる。初年度では、これらの二つの通信方式を用いたテスト生成の並列処理について、モデルの設定、テスト生成、故障シミュレーション、プロセッサ間の通信に要する費用およびスピードアップ率を理論的に解析した。 つづいて本年度は、この理論的解析の正当性を確かめるために、二つの通信方式をワークステーションネットワーク上に実現し、実験結果と解析結果との比較及び種々の性能評価を行った。実験では、それぞれのブロードキャスト方式について、プロセッサ数、通信終了数、通信周期を変化させて、生成されるテストベクトル数、単一プロセッサシステムに対するスピードアップ率、通信費用を測定した。その結果は、1)通信終了系数が増加すると生成されるテストベクトル数は減少する。2)生成されるテストベクトル数が最小となる通信周期が存在する。3)故障ブロードキャスト方式はベクトルブロードキャスト方式より高いスピードアップ率を得ることができる。4)通信費用は、故障ブロードキャスト方式ではテスト生成が進むにつれて減少し、ベクトルブロードキャスト方式では一定となる。5)通信方式をベクトルブロードキャスト方式から故障ブロードキャスト方式に切り替えることによって最小の通信費用の存在を確かめた。これらの実験結果は、解析結果とほぼ一致した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 井上智生,米澤友紀,藤原秀雄: "Optimal granularity of parallel test generation of the Client-Agent-Server model" 情報処理学会論文誌. ud.35,No,8. 1614-1623 (1994)
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[Publications] 井上智生,藤井高晴,藤原秀雄: "On the performance analysis of parallel processing for test generation" Proceedings of theThird IEEE Asian Test Symposium. 69-74 (1994)
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[Publications] 藤原秀雄,井上智生: "Optimal granularity and scheme of parallel test generation in a distributed system" IEEE Trans.on Parallel and DistributedSystems. Vol.6. 667-686 (1995)
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[Publications] 井上智生,前田裕紀,藤原秀雄: "A scheduling problem on test generation" Proceedings of the 13th IEEE VLSI Test Symposium. 344-349 (1995)