1994 Fiscal Year Annual Research Report
ディジタル画像から指定された曲線成分を抽出する一般的な方法の開発
Project/Area Number |
06680334
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
浅野 哲夫 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (90113133)
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Keywords | 計算幾何学 / アルゴリズム / 直線検出 / ハフ変換 |
Research Abstract |
エッジ画像において様々な曲線のディジタル成分を抽出する一般的な方法を確立することを目標に研究を行なってきたが、理論面の基礎は固められた。まず、様々な曲線を統一的に表現するために線形独立な多項式関数の線形和の形式を考えた。このような形式で表現できる曲線の族の代数的性質について、代数幾何学的立場から考察を加えることから始めて、多項式の複雑度と対応する曲線の自由度の関係を探った。たとえば、曲線の族が平行移動に関して閉じているようにするには、たとえば元々x^3という項が含まれていたとすると、これより低次の項、すなわち、x^2,x,1はすべて含まれていなければならない。 曲線のディジタル成分は、曲線までの水平距離あるいは垂直距離の小さい方が0.5以内であるエッジ点(画像のエッジがあると思われる格子点)の集合として定義するのが自然である。このように定義するとき、あるエッジ点がディジタル成分に含まれるための条件を一般的に表現するのは困難であるが、曲線が十分に滑らかで尖った箇所がなければ、この曲線を上下左右に0.5だけずらせた曲線たちによって囲まれる領域内のエッジ点の集合として曲線のディジタル成分を定義することができるので、エッジ点がディジタル成分に含まれる条件をパラメータに関する線形の不等式として表現することができる。このような表現が可能になる曲線を正則な曲線ということにするとき、では、どのような条件を満たす曲線が正則なのかという疑問が生じる。これについて代数幾何の理論に基づいて理論的な検討を加え、興味ある定式化を導き出すことに成功した。
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[Publications] T.Asano,L.J.Guibas,T.Tokuyama: "Walking in an Arrangement Topologically" International J.on Computational Geometry and Applications. 4. 123-151 (1994)
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[Publications] N.Kanamaru,T.Nishizeki,T.Asano: "Efficient Enumeration of Grid Points on a Convex Polygon and its Applicutions to Integer Programming" International J.on Computational Geometry and Applications. 4. 69-86 (1994)
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[Publications] 浅野哲夫: "計算幾何学的手法の画像処理への応用" 画像ラボ. 29-32 (1994)