1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680359
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
日高 達 九州大学, 工学部, 教授 (30037931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
冨浦 洋一 九州大学, 工学部, 助手 (10217523)
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Keywords | 自然言語処理 / 名詞句の意味解析 / 確率文法 / 知識処理 / 意味処理 |
Research Abstract |
日本語文では、二つの名詞句を「の」で結合した「太郎の本」や「住民の反対」のような名詞句が頻繁に現れる.この名詞句「NP_1のNP_2」の意味構造を推定することは、自然言語理解にとって重要なテーマであり,また,機械翻訳においても「NP_1のNP_2」をどのような名詞句に翻訳するかを決定する際に重要となる。 本研究では,以下のことを行なった。 1.名詞句「NP_1のNP_2」の統語構造から一意に意味構造を得ることができるように,名詞句の統語的・意味的特徴を考察し,名詞句の統語範疇を5つに細分し,細分された統語範疇に基づいた統語規則と,それに対応する型論理式への翻訳規則を与えた. 2.上記の統語規則と翻訳規則に基づいて,名詞句「NP_1のNP_2」を解析することにより,この名詞句の意味構造の候補が得られる.これを論理的な原理に基づいた意味処理で絞り込むために,どのような知識が有効であり,これらをどのようにして収集するか(国語辞典からの自動抽出などの可能性)を考察した. 3.上記統語規則および翻訳規則の妥当性を検証するための基礎データとして,現有の機械可読のデータから名詞句「NP_1のNP_2」を抽出するとともに,統語規則の確率文法化のための標本集合作成の準備を行なった.
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[Publications] 日高達: "確率文法" 情報処理. 36. 169-176 (1995)
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[Publications] 市丸夏樹: "シソ-ラスと確率文法による派生語解析" 情報処理学会論文誌. 36. (1995)
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[Publications] 田辺利文: "係り受け記述能力を持つPCFG" 第47回電気関係学会九州支部連合大会講演論文集. 685-685 (1994)