1994 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝的アルゴリズムを用いる音声認識モデルの構成法に関する研究
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06680363
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
高良 富夫 琉球大学, 工学部, 助教授 (70163326)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 音声認識 / モデル構成 / マルコフモデル / 認識率 |
Research Abstract |
情報処理システムと人間との間で情報の授受を行うとき、音声言語を媒介とすることは、人間にとって最も根源的かつ高速で便利な手段である。本研究では、情報処理システムが音声言語を受理する機能である音声の自動認識について、その高性能化を目的として、遺伝的アルゴリズムを用いて認識モデルを構成する新しい手法を提案し、その有効性を実証する。 具体的には、生物の個体に対応して種々のマルコフモデルを多数生成する。遺伝子コードとしては、マルコフモデルの状態数と状態遷移関係を採用し、モデルの適応度として、訓練用データに対するモデルの認識率を採用する。この方法では世代を経るに従い、認識率の低いモデルは淘汰され、より認識率の高いモデルが生き残るので、高性能音声認識モデルが得られる。 本年度の研究は、以下のように行った。音声データの作成では、CD-ROMで供給されているNIST「TIDIGITS」から英語の数字および4桁数字単語を取り出し、大容量ハードディスクに格納した。プログラムの作成では、(1)状態数および状態遷移関係が可変のプログラムとした。(2)遺伝子コーディング部は、予備的にすでに作ってあるプログラムを参照して新たに作成した。認識実験での実験項目は、(1)多数状態マルコフモデルの性能評価、(2)遺伝子コーディング法の性能評価である。以上の実験により、その有効性が示された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 高良富夫: "単語音声認識における隠れマルコフモデルの構造の実験的検討" 計測自動制御学会合同シンポジウム. 421-426 (1994)
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[Publications] 高良富夫: "多数状態マルコフモデルを用いる連続単語音声認識の検討" 計測自動制御学会合同シンポジウム. 427-434 (1994)
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[Publications] 高良富夫: "多数状態マルコフモデルの再学習法を用いる連続単語音声認識" 日本音響学会秋季研究発表会講演論文集. I. 13-14 (1994)