1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680393
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
新井 充 東京大学, 工学部, 助教授 (30232028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿久津 好明 東京大学, 工学部, 助手 (30175814)
田村 昌三 東京大学, 工学部, 教授 (30114557)
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Keywords | 廃棄薬品 / 安全性評価 / 爆発廃棄 / 廃棄物 / 廃棄物処理 / 不明試薬 |
Research Abstract |
研究機関において発生する不明試薬の処理システムを検討するために、1993年度東京大学工学部において行われた、「不明薬品の調査および処理」における分析システムの問題点を検討した。その結果、安全性の観点から望ましくないと判断された、臭気による有機物の判別を燃焼法に換える、技術的に問題があると判断された、比重測定による酸性無機物の同定をイオンクロマトグラフ法に換えるなどの改良を加えるとともに、最終的に分析困難と判断された薬品に対しては、指定された有害物質含有の有無を確認するためのフローを追加しより実用性の高いシステムとした。 廃棄物の安全性評価に関する試験法の内の、打撃感度試験については、最近煙火組成物の簡易打撃感度試験法として開発された方法が、安全性および簡便性の観点から適切であることを見出した。また、自己発熱性試験としては、従来国連で採用されてきた試験法に、安全性および簡便性の問題があることから、SC-DSC(密封セル示差走査熱量測定)を用いる方法について検討した。その結果、SC-DSCによる等温測定は感度上の問題から自己発熱性予測には適用が難しいが、昇温速度を変えて測定することにより自己発熱性が予測可能であることを見出した。SC-DSC法により自己発熱性を正確に判断するためには、更に多くの試料について国連法の結果との比較を行い、クライテリアを決定する必要があるが、SC-DSCは、小試料量(1-2mg)で測定を行うことができるため、極めて安全性が高く実用性のある試験法となることが期待される。 爆発廃棄手法の確立では、爆薬10g規模の実験ができる小型爆発用セルを試作し、ナフタレンをモデル物質とした爆発処理の予備実験を行った。その結果、酸化剤等を使用して、系の酸素バランスを正にすることにより、PETN5gで、1gの試料をほぼ完全に分解できる条件を見出した。
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Research Products
(1 results)