1994 Fiscal Year Annual Research Report
日本的生産方式におけるFA化が労働組織が労働負担・産業ストレスに及ぼす影響
Project/Area Number |
06680413
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
千田 忠男 同志社大学, 文学部, 助教授 (60086577)
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Keywords | 日本的生産方式 / 労働組織 / 産業ストレス |
Research Abstract |
日本的生産方式のもとでFA化ごすすめられてきた典型と考えられる工場の従業員から、労働負担・産業ストレスのあらわれ方について聞き取り調査を行う計画を実施している。このうち、3名から4〜6時間の個人聞き取りと、他に4回のグループ聞き取りの結果からまとめる。 1.作業継続中の作業者に見られる特徴的な現象として以下のような事実を確認した。(1)「頭がパ-っと、まっしろになるときがある。」という訴えを聞き取った。作業密度の過大な負担のあらわれの一つとして示された。(2)「腕が、ムショウに重くなるときがある。」という訴えを聞き取った。作業指示の受けとめが困難な場合の心身の反応の一つとしてと示された。 2.作業終了後の特徴的現象として、以下の事実を確認した。(1)「仕事のいいこともいやなことも分かっているつもりだが、ときどき、ホントにいやになる。機械の隙間がこわくなる。吸い込まれる気がしてしまう。」という訴えが聞き取れた。仕事をいつまで続けられるかをたずねた際に、長期には続けたくないと応答し、その理由の一つとして示された。(2)「ほか(の社会)に替わってもいいことがあるとは思えない。新しいことをおぼえるのは、難儀だ。あきらめたと思えたときはサバサバした気持ちになるが、しかしそれでもあきらめきれない面もある。」という訴えが聞き取れた。 3.機械(FA機器)-求められる人間の能力の変化、労働組織(指示、協同)-人間の能力の発揮の様相の変化、作業密度-休憩欲求などの系列に対応させながら心身の状態の変化と作業の生産性の関連について、なお検討しなければならない課題が存在することが明らかになった。
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