1994 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
06680476
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
若谷 誠宏 京都大学, ヘリオトロン核融合研究センター, 教授 (00109357)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 祐司 京都大学, ヘリオトロン核融合研究センター, 助手 (20198245)
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Keywords | トーラスプラズマ / 径電場 / 閉じ込め改善 / トロイダルドリフト波 / バル-ニングモード / ケルビン・ヘルムホルツ不安定性 |
Research Abstract |
核融合を実現するためには、閉じ込め性能の良いトーラス磁場の確立が不可欠である。これまでは、磁力線がらせん状になっている回転変換を有するトーラス磁場においては径電場は重要でないと思われていたが、逆に閉じ込め改善には大きな径電場が有効であることが示されつつある。そのために、径電場を考慮して閉じ込め理論を新しく定式化することが必要になっている。そして、どのような構造の径電場が核融合プラズマの閉じ込めに有効であるかを明らかにしなければならない。 本研究では、トーラスプラズマに特有のトロイダルモードとも呼ばれるバル-ニングモードおよびトロイダルドリフト波のモード構造を正しく評価する理論を完成させた。この理論は径電場によるプラズマ流の効果を含むように拡張することができ、既に定式化を終えている。その結果は、ほとんどの不安定性が、プラズマ流のマッハ数が1に近づくと抑制されることを示している。 径電場によってプラズア内にシア-流が形成される場合には、常に閉じ込め改善効果が期待されるとは限らない。シア-流が強くなると、流体物理でよく知られているケルビン・ヘルムホルツ(K-H)不安定性が発生する。磁場に閉じ込められたプラズマにおけるK-H不安定性の定量的解析はほとんどないので、ヘリオトロンプラズマをモデルとして、ポロイダルシア-流による電磁的効果を含むK-H不安定性の非線形発展を調べた。非線形飽和の機構は、MHDモードの場合と異なることが明確に示された。K-H不安定性が励起されない範囲では、径電場はプラズマ閉じ込めにとって有効であるので、どのような空間構造が改善度を大きくできるかを調べる必要がある。
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[Publications] Y.Ishii: "Nonlinear behavior of kelvin-Helmholtz instability in a Heliotron Plasma and poloidal velocityshear" Plasma Physics and Controlled Fnsion. 36. 2045-2057 (1994)
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[Publications] J.Y.Kim: "Radial Structure of High-Mode-Number Toroidal Modes in General Equilibrium Profiles" Physical Review Letters. 73. 2200-2203 (1994)
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[Publications] J.Y.Kim: "Toroidal coupling of drift-type modes in the long-wavelength regime" Physics of Plasmas. 2. 472-475 (1995)
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[Publications] K.Nishikawa: "Plasma Physics-Basic theory with fusion applications (second edition)" Springer-Verlag, 336 (1994)