1994 Fiscal Year Annual Research Report
コロイダルプラズマにおける過渡的輸送現象のシミュレーション
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06680479
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
福山 淳 岡山大学, 工学部, 助教授 (60116499)
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Keywords | トロイダルプラズマ / 輸送現象 / Hモード / 径方向電界 / プラズマ回転 |
Research Abstract |
1.二流体方程式とマクスウェル方程式を磁気面平均することによって,径方向電界やプラズマ回転を取り入れた輸送方程式径の定式化を行った.また,閉じ込め領域の荷電粒子だけではなく,中性粒子やスクレイプオフ層を含めたモデル化を行った. 2.得られた輸送方程式系を効率的に数値計算するコードを開発した.特に物理的描像の把握とモデルの改良を容易にするため,計算結果を高速に図形表示できるようにした. 3.新古典効果や乱流揺動による輸送を考慮に入れて,オーム加熱時および中性粒子ビーム等による追加熱時の密度,温度,径方向電界,回転等の定常分布を求め,実験と比較した.乱流輸送係数を大きくすると,中心部にピークした定常密度分布が得られた.中性粒子ビーム入射によってトロイダル回転が生じると,プラズマ電流と同じ方向の回転の場合には密度分布は平坦化し,逆方向の回転の場合には密度分布は中心により集中した.粒子拡散係数および垂直粘性係数を適切に選ぶことにより,平均密度および回転速度を実験結果とほぼ一致させることができた.このとき,得られた径方向電界も実験値と同程度となった. 4.プラズマ周辺部のイオン軌道損失による径方向電界生成を取り入れ,それに伴ってトロイダル回転が生じることを示した.実験においても自発的なトロイダル回転が観測されている.さらにプラズマ回転速度シアによる乱流抑制機構を導入し,Hモード遷移に関する理論モデルの比較に着手した.そして表面温度の上昇とともに,表面附近の輸送係数が減少し,急峻な密度勾配が形成されることが示された.
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[Publications] A.Fukuyama: "Transport modelling including radial electric field and plasma rotation" Plasma Physics and Controlled Fusion. 36. A159-A164 (1994)
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[Publications] A.Fukuyama: "Theory of improved confinement in high-β_p tokamaks" Plasma Physics and Controlled Fusion. 36. 1385-1390 (1994)