1994 Fiscal Year Annual Research Report
遂次的生合成反応の分子生物学的解明とそれに基づく人工融合酵素のデザイン
Project/Area Number |
06680552
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
斉藤 和季 千葉大学, 薬学部, 助教授 (00146705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 真巳 千葉大学, 薬学部, 助手 (70222370)
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Keywords | 生合成 / アミノ酸 / 二次代謝 |
Research Abstract |
【目的】高等植物におけるシステイン生合成系は、硫酸イオンとセリンを前駆体とする数段階からなる反応系であり、無機性の硫黄を有機性硫黄に固定するという意味で自然界の硫黄サイクルにおいて重要な役割を果たしている。今回演者らは、セリン代謝系からシステイン代謝系の分岐点に位置し、システイン生合成の制御に関わっていると考えられるセリンアセチル転移酵素(SATase)cDNAのクローニングを目的として、スイカ(Citrullus vulgaris)発現cDNAライブラリーより当ステップの大腸菌栄養要求性変異株を相補するクローンの単離と解析をおこなった。 【方法・結果】スイカ黄化発芽体由来の発現型プラスミドDNAライブラリーをセリンアセチル転移酵素遺伝子座(cysE)が欠損したE.coli JM39/5にエレクトロポレーション法により導入し、システイン要求性を相補する複数個の同一クローン(pSAT2)を単離した。pSAT2を導入した形質転換体JM39/5の無細胞抽出液中にSATase活性を検出した。また、塩基配列決定の結果、予想アミノ酸配列中には大腸菌のSATaseと高いホモロジーを示す部位も認められた。また、ゲノミックサザン、ノーザン分析の結果、本遺伝子がゲノム中1コピー存在し、1.7kbのmRNAが地上部、地下部ともに、構成的に転写発現されていることが確認された。
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