1995 Fiscal Year Annual Research Report
逐次的生合成反応の分子生物学的解明とそれに基づく人工融合酵素のデザイン
Project/Area Number |
06680552
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Research Institution | CHIBA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
斉藤 和季 千葉大学, 薬学部, 教授 (00146705)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 真己 千葉大学, 薬学部, 講師 (70222370)
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Keywords | 二次代謝 / クローニング / 転写因子 / アントシアニン |
Research Abstract |
【目的】シソにおいてアントシアニン生合成量の異なる成分変種である赤シソ(チリメンジソ Perilla frutescens var.crispa f.crispa)と青シソ(P.frutescens var.crispa f.viridis)より、ディファレンシャルディスプレイ法によってアントシアニン生合成に関与する系統特異的発現遺伝子の単離と解析を行った。 【実験・結果】赤シソと青シソの葉より抽出したpoly(A)^+RNAを鋳型としてcDNAを作成した。これらのcDNAを鋳型にアンカー付きoligodTプライマーと6種の任意の短いプライマー(13mer)を組み合わせてPCR増幅を行った。PCR産物をシークエンスゲル電気泳動により分離した結果、約2600の増幅断片中36断片が赤シソに、9断片が青シソに特異的に検出された。クローニングした39個の系統特異的増幅断片をプローブとして各系統のノーザン解析を行った。この結果、5クローンが赤シソに特異的に発現していることが明らかになった。次に、これらの赤シソ特異的増幅断片をプローブとして赤シソのcDNAライブラリーをスクリーニングした。得られた第1のクローンの部分塩基配列は、ペチュニアのアントシアニン生合成制御に関与するmyb様因子と62.5%の相同性を示した。このクローンは非常にわずかしか発現していないが,生合成系全体を統合的に制御している可能性を考えられる。第2のcDNAクローンの部分塩基配列は、ブドウのロイコアントシアニジンジオキシゲナーゼと60.1%の相同性を示した。
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