1994 Fiscal Year Annual Research Report
生物活性ミトラガイナ属アルカロイド類の検索と有機合成研究
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06680553
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
高山 廣光 千葉大学, 薬学部, 助教授 (90171561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂井 進一郎 千葉大学, 薬学部, 教授 (20009161)
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Keywords | タイ伝承民間薬 / 鎮痛性植物塩基 / ミトラガイナ属植物 / インドールアルカロイドの化学構造 / インドールアルカロイドの合成 |
Research Abstract |
1。タイ産Mitragyna speciosa葉部含有アルカロイドの検索 同植物のメタノールエキスより得たアルカロイド分画の精製を行い、主塩基としてMitragynineを分離し、更に数種の微量塩基と共に、新化合物7-Hydroxy-mitragynineを単離構造決定できた(論文掲載済み)。 2。Mitragynineプソイドインドキシルの合成 Mitragynineの菌代謝産物として報告された標記化合物を化学的に合成し、その立体配置等を明かにすると共に、数種のプソイドインドキシル型アルカロイドに対して化学的再検討を加え知見を得た(論文投稿中)。 3。薬理活性試験 上記1、2で得られた化合物の生物活性試験が現在二つの共同研究グループにより実施されている。 4。Mitragynineの不斉全合成研究 酵素反応あるいはケトンの不斉還元によって得られた光学活性二級アルコールピリジン誘導体を出発原料として、Mitragynine合成のための重要中間体を得るルートを確立できた。現在、全合成の最終段階を検討中である。このルートを応用して各種Mitragynine異性体や誘導体を合成し、薬理試験に供する予定である。 5。マレーシア産Mitragyna speciosa葉部より得られている新規アルカロイドの化学的研究 マレーシア産同植物より、数種の新型インドールアルカロイドの分離が報告されている。これらのうち、ピリドン骨格を持つ化合物の合成研究を行うための基礎実験として、類似構造を有するNauclefidineの合成を行った。その結果、提出されていたNauclefidineの構造を訂正するに至った。又、本塩基の生合成仮説に基づいた化学変換による合成も達成できた(論文掲載済み)。これらの結果を参考にピリドン型ミトラガイナアルカロイドの合成研究を展開中である。
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[Publications] Hiromitsu Takayama: "On the indole alkaloid,Nauclefidine; Structure Revision,Synthesis and Biomimetic Transformation from the Vlncoside Lactam" Tetrahedron Letters. 35. 8813-8816 (1994)
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[Publications] Dhavadec Ponglux: "A new indole alkaloid,T2-Hydroxy-7H-mitragynine,from Mitragyna Speciosa in Thailand" Planta Medica. 60. 580-581 (1994)